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インプラントが割れた!理由と対処方法・費用、予防方法をまとめて解説

インプラント治療を受けて生活を送っていると、突然インプラントが割れたということが起こり得ます。インプラントは安全性が高く寿命の長い治療法ではありますが、万が一のときに対処する方法を知っておくことは有効です。

この記事では、インプラントが割れた場合について、どのようなケースがあるのか、対処方法や緊急度の判断基準、破損を予防する方法などについて解説します。割れてしまって対処法を知りたい方、あるいは将来割れるのではないかと不安を感じている方は参考にしてください。

▼この記事でわかること
  • 「インプラントが割れた」は、被せ物・ネジ・インプラント本体と仮歯の破損がある
  • 上部構造が割れた場合は修復できることが多いが、アバットメントやインプラント体の破損は再手術となることがある
  • かかる費用は原因と治療法で異なり、数千円から50万円くらいまでと幅がある
  • 治療期間も幅があり、短ければ1~2週間、インプラント体の再埋入だと1年程度かかることもある
  • 割れてしまったときにしてはいけないのは、自己判断で使い続ける、接着剤などで応急処置する、痛みがないからと放置する

「インプラントが割れた」は、被せ物・ネジ・インプラント本体の3パターン

「インプラントが割れた」という場合、基本的に被せ物(上部構造)・ネジ(アバットメント)・インプラント本体のどれかが割れるという3つのパターンに分けられます。

被せ物(人工の歯である上部構造)の破損は、セラミックの部分が欠けたり真っ二つに割れたりするケースです。ネジ(アバットメント)の場合は、歯根と歯をつなぐネジが中で折れ、歯がグラグラしたり外れたりします。インプラント本体とは顎の骨に埋まっている金属部分で、この土台部分が折れることもあります。インプラント本体の破損は非常に稀ですが、激痛や周囲の炎症を伴うこともあります。

関連記事:インプラントが取れたらどうする?対処法や注意点、歯医者でかかる費用の相場を解説

仮歯の破損

さらに、インプラントの治療中に仮歯が割れることもあります。仮歯は上部構造を埋入するまでの期間に仮にはめ込むプラスチック製の歯です。

仮歯は最終的にはめ込む上部構造より強度が弱いため、固いものを食べたりした場合に割れてしまうことがあります。とくにインプラントは構造の上で天然歯と異なり、噛んだときにクッションとなる「歯根膜」がありません。そのため強度の低い仮歯は破損するリスクが高くなります。

インプラントが破損する理由

では、インプラントが破損する理由を確認しておきましょう。以下のようなことが挙げられます。

事故など強い衝撃がかかった

まず、事故や転倒など強い衝撃がインプラントにかかることです。インプラントでよく使われるセラミックは、耐久性はあるものの強い衝撃に弱い面があります。そのため、転んだ、ぶつかったなどの事故により強い衝撃がかかると破損することがあります。

日常的には強い衝撃がかかる可能性は低いかもしれませんが、スポーツをしているときや自転車に乗っているときなどは事故・転倒による破損のリスクが高まります。

かみ合わせが変化した

次の理由は、かみ合わせが変化したことです。

かみ合わせは時間とともに変化することがあります。手術時に適切なかみ合わせに調節してあっても、場合によっては手術後に変化してしまいます。かみ合わせが悪くなると一部に強い力がかかってしまい、力のかかっていたところが破損するリスクが高まるのです。

歯ぎしり・食いしばりなどの癖がある

寝ている間に歯ぎしりをしている、あるいは食いしばりの癖があるなどの場合も、インプラントに強い力がかかって破損することがあります。

インプラントは歯根とあごの骨の間にある歯根膜がないため、衝撃が吸収されず天然歯より力がかかりやすくなっています。結果として歯ぎしりや食いしばりの影響を強く受けやすく、破損することが起こり得ます。

インプラントが経年劣化した

インプラントの経年劣化により割れてしまうこともあります。

インプラントの寿命は10~15年前後とされます。確かに、しっかりケアをしていればそれ以上長持ちするケースも少なくありません。しかし10年以上経っていると劣化する可能性があります。経年劣化で破損しやすくなっている状態で衝撃などを受けると、破損につながります。

インプラントの素材や設置に問題があった

インプラントの素材や設置に問題があり破損したという場合もあり得ます。

通常インプラントには強度のある素材が使われます。しかし不良品や安価な粗悪品などで割れやすいものが紛れていて、治療に使われてしまうケースもゼロではありません。

また手術時の設置が適切でない場合も、一部に力がかかるなどして破損してしまうことがあり得ます。

インプラントが割れたかどうかの見分け方

専門家でない場合、インプラントが割れたのかどうかわからないことがあるかもしれません。ここでは、インプラントが割れているときの見分け方と受診の緊急性の判断基準について解説します。

自分で確認できるチェックポイント

自分で確認できるチェックポイントとしては、以下の点が挙げられます。

まずインプラントの状態を目で見て確認することです。インプラントが割れていないか、土台が見えていないか鏡で確認してみましょう。外見で判断できるのは比較的わかりやすい破損です。

または、舌や指で触ってみてざらざらしていないか確認してみましょう。ざらついている場合は割れたり欠けたりした断面に触れている可能性があります。

そのほか、かみ合わせに違和感があったり噛んだ時に異音がしたりする場合も危険信号として目安になります。ただしそれだけで割れているとは判断しきれないため、ほかの方法も組み合わせて確認しましょう。

見た目ではわかりにくいケース

見た目ではわかりにくいケースもあります。欠けてはおらずひびが入っている場合などです。被せ物の裏側や内側、インプラント本体など見えづらいところの破損は余計にわかりにくいでしょう。

見た目では判断しきれなくても、触ったときにひびや筋を感じたり使用感に違和感があったりする場合は破損の可能性を疑うようにしましょう。歯科医に確認してもらうのが確実です。

急いで受診すべき症状の目安

急いで受診すべきなのは、単に割れたり外れたりしただけでなく周囲の歯肉や骨に炎症などのトラブルがある場合です。悪化するのを防ぐためにも、早急に歯科医に連絡して受診するようにしましょう。

具体的には、痛みがある、口臭や不快な味がある、熱や倦怠感があるといった症状が見られるときは炎症の可能性があります。何らかの不調を感じるときは後回しにせずに対処することが大切です。

数日以内に受診すれば良いケース

あまり急がずに、数日以内に受診すればよいケースもあります。痛みや腫れがない場合、上部構造などが脱落していたとしてもインプラント体がぐらついていないような場合です。炎症の可能性が低いため、緊急性はやや低くなります。

ただしそれでもずっと放置することは厳禁です。今は問題がなかったとしても、放置することにより状態が悪化することは少なくありません。必ず数日内に受診するようにしましょう。

インプラントが割れた場合の対処法

続いて、インプラントが割れた場合どのように対処するべきか確認しておきましょう。既存の部品を再利用できる場合と、交換などの対応が必要な場合とに分かれます。

関連記事:前歯のインプラントが失敗したらどうなる?症例や予防策を解説

修復が可能なケース/不可能なケース

現状のインプラント体などをそのまま利用して修復につなげられるのは、被せ物の破損です。上部構造を作り直す必要があるケースもありますが、骨に埋め込まれ土台となるインプラント体はそのまま利用できるため、それほど大がかりな処置はしなくて済みます。もちろん割れたり欠けたりしておらず、単に外れただけの場合は装着し直すだけです。

逆に再利用が不可能なのは、インプラントの根本や骨に埋め込まれている部分が破損している場合です。修復ではなく再設置などの手段が必要になることがあります。

関連記事:インプラントのうわもの(被せ物)とは?種類や費用、取れたときの対処法も紹介

インプラントの再手術

修復が難しい場合は再設置や付け替えとなりますが、そのためには再び手術する必要があります。手術では、割れたインプラントを取り外して新しいインプラント体に交換します。

既存部分が使えなくなっている場合は、新規設置と同程度かそれ以上の手間や時間がかかるのが普通です。とくに新規の手術より労力が必要となるケースとしては、骨量が足りなくなっていたり感染が原因となっていたりする場合が挙げられます。

インプラントが割れた場合にかかる費用

インプラントが割れた場合、対処や治療のためにかかる費用の額は原因により大きく異なります。

上部構造の修理や交換の場合、5万~30万円程度です。修理で済めば費用を抑えられますが、交換の場合は新しく作り直しとなります。その場合素材によっても金額は異なります。単に脱落しただけで破損がなければ数千円で済むケースもあります。

アバットメントの不具合の場合、ネジなら交換にかかる費用は3万~5万円程度が目安です。土台の部分の場合は10万円程度かかることもあります。

インプラント体の交換が必要となった場合は30万〜50万円かかります。新規と同じぐらいかかると考えておきましょう。

インプラントが割れたときに確認すべき「保証制度」

次に、インプラントが割れたときの「保証制度」について確認しましょう。上記のように、インプラントが割れたときには決して安いとは言えない費用がかかることがあります。しかし保証制度が利用できれば、自己負担を大きく減らすことが可能です。

メーカー保証と歯科医院独自の保証

歯科医が提供している保証は、メーカー保証と歯科医院独自の保証の2つに大きく分けられます。メーカー保証はその歯科医が使用しているインプラントのメーカーによるものですが、歯科医が独自に保証制度を提供していることもあります。

どちらの場合も一般的に保証期間は5~10年となっていることがほとんどです。ただし次に述べるように保証を受けるには条件があり、条件から外れると期間内でも保証の対象外になることもあります。注意しましょう。

保証が適用されないケース

次の条件に該当する場合は、保証が適用されないことがあります。

  • 保証期間を過ぎている
  • 定期検診やメンテナンスを受けていない
  • 保証対象外の歯科医院で治療を受けた
  • 交通事故や自然災害など予期せぬトラブルが原因である

保証は、求められた使い方をしていることや日常的な使用の範疇で壊れてしまったことが条件となります。そのため規定から外れている場合や事故などが原因の場合は対象外となるのが一般的です。

ただし歯科医やメーカーにより条件が異なるため、実際の条件は治療を受けた歯科医にお問い合わせください。

「第三者保証」について

ガイドデントなど第三者による保証を採用している歯科医も存在します。ガイドデントは、インプラント治療の保証を提供している第三者機関のサービスです。

ガイドデントの場合、施術を受けた歯科医でなくても全国の認定歯科医療機関で保証を継続できます。たとえば引っ越してしまっていて治療を受けた歯科医に行けないような場合でも安心です。

ただし歯科医がガイドデントを導入する際には厳しい審査があるため、すべての歯科医がガイドデントを導入しているわけではありません。必ず確認しておきましょう。

こんな症状は「割れる前兆」かもしれない

次に、インプラントが割れる前兆かもしれない症状についてまとめます。ただしいずれも確実な予兆とは限りません。あくまで破損する可能性があるというサインであり、歯科医で確認してもらうきっかけとするべきものととらえてください。

特定の場所で噛むと違和感・痛みがある

まず、特定の場所で噛むと違和感や痛みがある場合です。

違和感や痛みは不具合があることを示し、何らかのトラブルの予兆となることが少なくありません。インプラント体やアバットメントが損傷しているサインの可能性があります。

また炎症があるときも痛みを感じます。インプラント周囲炎といった炎症は進行するとインプラントが脱落することもあり、健康だけでなくインプラントにも悪影響がある可能性を示しています。

フロスが頻繁に引っかかるようになった

インプラントの衛生管理ではブラッシングと組み合わせてフロスを使うことが推奨されますが、フロスが頻繁に引っかかるようになった場合もトラブルが起こる可能性があります。

具体的には、被せ物の劣化・欠け・ズレのサインであり、こういった不具合のせいで引っかかるようになっている可能性があります。放置するとインプラント周囲炎や二次的な破損につながるリスクがあり、受診することが求められます。

歯茎の腫れや膿がある

歯茎の腫れや膿がある場合もトラブルのサインです。

腫れや膿はインプラント周囲炎の初期症状の可能性があります。すでに述べた通り、放置して炎症が進行すると脱落の原因になることがあります。

インプラントが割れたときにやってはいけないこと

次に、万が一インプラントが割れてしまったときにやってはいけないことを解説します。以下のようなことをしてしまうと、トラブルがひどくなり健康・インプラントとも通常の状態を取り戻すのに大きな負担がかかってしまいます。注意してください。

自己判断で使い続ける

まず、自己判断でそのまま使い続けてはいけません。インプラントに悪い影響を及ぼすためです。

たとえば上部構造が取れたまま使い続けると、むき出しになっているインプラント体に直に力がかかってしまいます。その結果ゆがんだりするリスクが高まり、すぐに修理すればそのまま使えたはずのものが使えなくなってしまいます。

また、見えてないところではスクリューの緩みなどが進行している可能性もあります。その結果さらなる不具合が引き起こされるかもしれません。

接着剤などで応急処置する

自分で接着剤などを使って応急処置することもNG行為です。自分では直したつもりでも、逆にトラブルの原因になるためです。

接着剤で固定してしまうと、ネジのスクリューが固まって外せなくなったりズレた状態で固定してしまったりするリスクがあります。ダメージがほかのパーツに広がるリスクもあります。

インプラントは繊細なものなので、修理や処置はプロに任せましょう。

痛みがないからと放置する

痛みがないからとそのままにしておくと、インプラントだけでなく口内の環境にも悪影響があります。痛みがないことイコール不具合がないこととは言えないためです。

インプラントの不具合を放置してしまうと、細菌が繁殖してインプラント周囲炎のリスクが高まることがあります。インプラント周囲炎は、初期の段階では痛みがほとんどありません。そのため外れた直後は痛みがなくても、周囲組織の炎症が進んでいる場合があります。

割れたインプラントを放置するリスク

では、仮に割れたインプラントを放置すると具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。もう少し詳しく見てみましょう。

関連記事:インプラント治療中の歯がない期間の対応法・気を付けるポイントをご紹介

口腔内の健康リスクが高まる

まず、最大の問題は口腔内の健康リスクが高まることです。すでに軽く述べた通りです。

割れた部分やむき出しになったインプラント体などは細菌が溜まりやすくなります。そこから歯肉や骨に細菌が侵入して、炎症・感染が広がるリスクが高まります。インプラント周囲炎の発症・悪化リスクが高まるということです。

インプラント周囲炎は悪化するとインプラントの脱落につながり、安定してインプラントを使い続けることができなくなってしまいます。

見た目への影響がある

さらに、見た目への影響があることも放置するリスクとして挙げられます。短期的にも中長期的にも見た目に悪い影響を起こしてしまいます。

人工歯が取れたままになることで、いわゆる「すきっ歯」のような状態になってしまいます。そのほか割れた部分に色素が沈着して変色するリスクがあります。

さらに長い期間放置すると、隣の歯が倒れ込んできたりして歯並びが悪くなります。歯並びは見た目だけでなく、かみ合わせにも影響します。

見た目に悪い変化があると、笑ったり話したりすることに自信が持てなくなって生活に支障が生じます。

食生活やQOLに悪影響がある

さらに食生活やQOLにも悪い影響を及ぼします。

インプラントが割れたり外れたりしたままにしておくと、噛む力が不安定になり、固い食べ物や粘り気のある食べ物が食べづらくなります。食べられるものが偏るようになり、栄養バランスに悪影響です。栄養バランスが悪くなると健康の悪化を引き起こします。

栄養の偏りはもちろん、痛みを感じたままでいることや見た目に自信をなくしてしまうことなど、あらゆる点から放置しておくことはQOLにも悪影響を及ぼします。

インプラントが割れた場合の受診から治療までの流れ

続いて、インプラントが割れた場合の受診から治療までの流れを確認しましょう。もしも割れてしまって受診を検討しているなら大まかな流れを確認してください。

初診時の検査内容(レントゲン・CTなど)

まず、初診時にはレントゲンやCTなどでインプラントの状態を確認します。割れたときに限りませんが、インプラント治療では歯科用のCTなど設備が整っている歯科医が安心です。基本的には治療を受けた歯科医で受診することになりますが、設備がよい歯科医の方が精度の高い診察と処置ができます。

なお割れたかけらや部品があれば保管しておき、初診時には持参しましょう。再利用できることもあるためです。またどのように破損しているか確認することで、原因の特定につながる場合もあります。

保管する際は、取れたときの状態を大きく変えないことが理想です。軽く水洗いしてフリーザーパックや小さなケースなどに入れておき、ホコリが付くのを避けるようにしましょう。

診断から治療方針決定まで

検査の結果をもとに現状の把握や原因の特定を行います。そのうえでどのような方針で治療していくか決めることになります。

歯科医により得意・不得意や設備の充実度などが異なります。そのため、治療方針はその歯科医で処置できる内容となります。納得がいかない場合などは、セカンドオピニオンを求めるのも客観的に判断するための材料となります。セカンドオピニオンについては後ほど解説します。

治療期間の目安

治療期間は、問題の大きさや治療方法により幅があります。

上部構造の修復は1~2週間、上部構造の再製作は2~4週間です。上部構造の破損のケースはほかの治療法よりも短期間で済みます。破損しておらず単に脱落しただけであれば、装着するだけで終わるケースもあるでしょう。

アバットメントの交換は2~3週間かかります。上部構造よりは時間がかかりますが、それでも比較的短期間で終わることが一般的です。

インプラント体の除去と再埋入は3か月~1年かかります。とくにあごの骨が不足していて骨造成が必要な場合は期間が長くなります。

ただし上記はあくまで目安です。自分の場合実際にどのくらいかかるかは歯科医に確認しましょう。

納得がいかない場合の「セカンドオピニオン」の活用

提案された治療方針や費用などに納得がいかない場合、セカンドオピニオンを活用して客観的に判断する選択肢もあります。セカンドオピニオンは治療を受ける患者に認められた当然の権利であり、遠慮したりちゅうちょしたりする必要はありません。ここではセカンドオピニオンについてまとめます。

転院を検討するための判断基準

セカンドオピニオンによってそのまま治療を受けてよいか転院するべきかを検討することになりますが、判断する際は以下の点を基準にするとよいでしょう。

  • 診断や方針決定は、CT画像やデータなど客観的な根拠をもとにしているか
  • 治療にかかる費用や期間、通院回数が明示されているか
  • メリットだけでなくデメリットやリスクについての説明があるか
  • 複数の選択肢が提示されているか
  • 提案の内容が生活スタイルや希望に合っているか

もちろん、結果的にそのまま初めの歯科医で治療を受けるという選択肢もあります。客観的・冷静に判断しましょう。

他院で埋入したインプラントでも修理は可能?

そもそも他院で埋入したインプラントを修理できるか気になるかもしれませんが、もちろん可能です。ただし必ず可能というわけではないため、できれば相談する前に確認しておくとよいでしょう。

不可能な例としては、新しい歯科医が同じメーカーの治療に対応していないケースがあります。また技術的に難易度が高い治療の場合、断られる可能性もあります。

なお治療が可能だったとしても、基本的に初めの歯科医なら利用できたはずの保証が利きません。たまたまガイドデントが利用できるといった例外もありますが、まれだと言えるでしょう。

インプラントの破損を防ぐ方法

次に、インプラントが破損しないよう普段からできる予防法についてまとめます。以下の内容を日常的に意識することでリスクを低減することが可能です。ぜひ取り組んでみてください。

定期的なメンテナンスを受ける

まず当然ではあるのですが、大基本として定期的なメンテナンスを受けるようにしましょう。未然にトラブルを防ぐ大きな手立てとなります。

具体的には、インプラントの不具合や炎症など健康リスクの早期発見が可能になります。リスクが大きくなる前に対処することができ、トラブルを防ぐことにつながります。

またメンテナンスやクリーニングにより、口内環境を衛生的に保てるようになります。整った環境は炎症などのリスクを大きく低めるため、中長期的に見たリスク低減とトラブル防止に役立ちます。

そのほかかみ合わせなどをまめに調整することで、破損の原因となる力の集中といったトラブルの予防にもなります。

インプラントに大きな負担をかけない

インプラントに大きな負担をかけないよう注意することも重要です。インプラントの破損は負担がかかることが主な原因となるためです。

スポーツをしている場合などはマウスピースを着用したりして対策しましょう。インプラントのためだけではありませんが、転倒や事故に注意することも不可欠です。スポーツや移動の際には気を付けましょう。

そのほか極端に硬いものを食べたり噛んだりしないこともインプラントの保護につながります。

歯ぎしり・食いしばり対策をする

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は対策しましょう。どちらも破損の原因となるためです。

就寝時に専用のマウスピースを装着することで歯ぎしりを防ぐことができます。歯科医で製作でき、保険が適用されるので自己負担3,000~5,000円程度で自分専用のものが手に入ります。

そのほか歯ぎしりや食いしばりは精神的ストレスが原因になっていることも珍しくありません。ストレスに対策することが改善につながる可能性もあります。

素材選びに注意する

新たにインプラントを製作する場合は、素材選びに注意しましょう。よい素材は破損のリスクを大きく低減できるためです。予算とバランスを取りつつ、高品質な素材のインプラントを選ぶことが大切です。

メーカーも重要です。信頼できるメーカーの製品を使用している歯科医を選ぶことで、安心できる製品を利用できます。

価格の安さだけで選ぶとトラブルのリスクが高まります。予算と品質のバランスを取るようにしましょう。

インプラント治療後に気を付けるべき生活習慣

最後に、インプラント治療後に気を付けるべき生活習慣についてまとめます。

日常的なケア

治療後は、日々のブラッシング、フロスにより清潔に保つことが大切です。ブラッシング後に抗菌洗口液を使うとさらにリスクを避けることができます。

そのほか、上記のように歯ぎしり・食いしばりがある場合はマウスピースを着用するといった対策も行いましょう。

食事や運動

バランスのよい食事で偏りのないよう栄養を摂取しましょう。カルシウムなど、インプラントを固定している骨によい栄養も意識的に摂ることで安定しやすくなります。

また適度な運動が健康に良いのは知られている通りです。血流がよくなり、唾液の分泌につながります。ただしあまり激しい運動は逆効果になることもあるので注意しましょう。

ストレス管理

ストレス管理も重要です。リラックスする時間を作る、適度な運動をする、十分な睡眠時間を確保するといったことを実践し、肉体的にも精神的にもストレスを溜めないようにしましょう。

ストレスは歯ぎしりの原因となることがあるほか、血流に悪影響を及ぼします。血流の悪化はあらゆる点で健康にマイナスとなるので、心身を健康に保ちましょう。

よくある質問

インプラントが割れた場合について、よくある質問と回答をまとめました。

Q. インプラントが割れたとき、応急処置として市販の接着剤で仮止めしてもいいですか?

A. いいえ、絶対に避けてください。接着剤がネジの内部に入り込んでスクリューが外せなくなったり、ズレた状態で固定されてほかのパーツへのダメージが広がったりするリスクがあります。割れた部分は清潔な容器に保管し、速やかに歯科医を受診してください。

Q. インプラントが割れても痛みがない場合、しばらく様子を見ていいですか?

A. 痛みがないからといって放置することはNGです。インプラント周囲炎は初期段階では痛みがほとんどなく、気づかないうちに炎症が進行していることがあります。放置すると細菌が繁殖して口腔内の健康リスクが高まります。痛みがなくても、数日以内に歯科医を受診するようにしましょう。

Q. インプラントが割れた場合の治療費は保険が適用されますか?

A. インプラント治療は基本的に自由診療のため、保険は適用されません。ただし、歯科医院やメーカーの保証制度が利用できる場合は自己負担を大きく抑えられます。保証の適用条件(期間・定期検診の受診など)をあらかじめ確認しておくことが重要です。

Q. インプラントが割れた場合、治療を受けた歯科医以外のクリニックで修理してもらえますか?

A. 基本的には可能です。ただし、新しいクリニックが同じメーカーに対応していない場合や、技術的に難易度が高い治療は断られることもあります。また他院での修理では、元のクリニックの保証が適用されなくなることが一般的です。転院を検討する場合はこれらの点を事前に確認しましょう。

Q. 歯ぎしりの癖がありますが、インプラントが割れやすくなりますか?

A. はい、歯ぎしりや食いしばりはインプラント破損の主な原因の一つです。インプラントは天然歯と異なり衝撃を吸収する歯根膜がないため、歯ぎしりの力を強く受けやすい構造です。対策として、就寝時に歯科医で作製したマウスピースを装着することが有効です。保険適用で自己負担3,000〜5,000円程度で作れます。

インプラントが割れたらすぐに歯科医に相談しよう

インプラントが割れた場合、そのまま放置して使い続けることは厳禁です。速やかに歯科医に連絡して、診察してもらいましょう。

基本的には治療を受けた歯科医に相談しますが、セカンドオピニオンが必要となることもあります。そのような場合は、東京都杉並区の私ども高田クリニックにご相談ください。

当院では無料相談を行っており、セカンドオピニオンとしてもご利用いただけます。他院で治療した場合の対応も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2026年4月17日