インプラント手術当日~抜糸の食事制限はある?食事やその他の注意点も解説
更新日:2026年1月23日

インプラントは外科手術を必要とするため、術後から抜糸までは安静にすることが重要であり、日頃の食事には注意しなければなりません。そのため、手術を受ける前に、術後に控えた方が良い食べ物や飲み物を理解しておくことが必要です。
本記事では、インプラント手術当日から抜糸までの食事制限や食事以外で気を付けるべきことを解説します。インプラント手術後の傷口や骨の回復を遅らせないためにも、ぜひ参考にしてください。
- インプラント手術後は、麻酔が切れたら食事可能
- インプラント治療後に食事制限が必要な理由は2つ(①傷口を保護するため②インプラントと骨の結合を促すため)
- 手術直後に適した食べ物は、おかゆやゼリーなど柔らかくて常温のもの
- 手術後避けた方が良い飲食物は、辛い刺激物や硬い物、アルコール、コーヒーなど
- インプラントを長持ちさせるためには、食生活や食べ方に気を付ける
- 食事以外でも、入浴や激しい運動、歯磨きの仕方、喫煙、強いうがいなどには注意
- 抜糸後もインプラント定着までは、食事に細心の注意を払うことが大切
インプラント手術後の食事は問題ない

インプラント治療は外科手術を伴いますが、手術後は基本的に食事をしても問題はありません。ただし、傷口が敏感な状態になっているため、摂取する食べ物や飲み物の管理を徹底し、安静にすることが大切です。
インプラント手術後の患部や口腔内の状態
インプラント手術後の患部は非常にデリケートであり、局所麻酔の影響でしばらく痺れや感覚の鈍さを感じることがあります。また、インプラント埋入のために歯茎を切開し、骨を削っているため、術後数日間は痛みや出血、腫れを伴うことが一般的です。
術後は、特に傷口が敏感になっているため、細心の注意を払いつつ、刺激を与えないよう意識しましょう。
手術後は麻酔が切れたら食事が可能
インプラント手術後は、麻酔が切れて感覚が戻り次第、食事をしても構いません。麻酔の効果が残ったままだと食事の際に唇や内頬を傷つける可能性があるため、急いで食事を摂るのは避けましょう。
また、熱い食べ物や飲み物は火傷をするリスクがあるため、避けることが大切です。さらに、傷口の縫合がほどけないよう、手術を受けた側ではなく反対側の歯を使って食べることが良いでしょう。
麻酔が切れるのには個人差がありますが、通常2〜4時間で効果は消えるため、その後安全に食事を楽しむことができます。
インプラント治療後に食事制限が必要な理由

インプラント治療後の食事制限を守ることで、痛みやトラブルを減らすことができます。下記では、食事制限が必要な理由について詳しく解説します。
術後の傷口を細菌感染から保護するため
インプラント手術後のお口の中は、傷口ができており非常にデリケートな状態です。この時期に硬い食べ物や刺激の強い食事をとると、傷口がこすれたり開いたりして、痛みや出血の原因になります。
また、口腔内は細菌が多い環境のため、食べカスが傷口に残ると細菌が繁殖し、炎症や感染を引き起こすリスクが高まるため注意しなければなりません。術後は傷口への刺激を最小限に抑え、清潔な状態を保てる食事を心がけることが、スムーズな治癒と感染予防につながります。
インプラントと顎の骨の結合を促すため
インプラント治療では、人工歯根が顎の骨としっかり結合することがとても重要です。手術直後は、この結合がまだ不安定な状態のため、硬いものを噛んだり強い力が加わったりすると、骨との結合が妨げられる可能性があります。
場合によってはインプラントが動いてしまい、定着がうまくいかなくなることも。骨との結合が順調に進むことで、インプラントは天然歯のように安定して使えるようになるため、術後一定期間は食事内容に注意し、インプラントに負担をかけないことが治療成功の大切なポイントです。
インプラント手術後~抜糸までの期間に適した食事

インプラント手術後の食事は、術後の回復に大きく影響します。適切な食事を選ぶことで、手術部位の負担を軽減し、速やかな回復につなげることができるでしょう。
以下では具体的に、術後におすすめの食べ物と飲み物をご紹介します。
インプラント手術後に適した「食べ物」
インプラント手術後の2~3日間は、術後のダメージを考慮し、柔らかい食べ物を中心に摂取しましょう。おすすめの食事には、お粥やスープ、柔らかく煮込んだうどん、雑炊などが挙げられます。
これらの食事はあまり噛まなくても食べることができ、熱くない温度で適切に摂取することで、手術部位への負担を減らすことができます。また、ヨーグルトやゼリー飲料なども、手軽に栄養を摂取できる選択肢として便利なため、事前に準備しておきましょう。
両顎にインプラントを埋入した場合は、どちらを使っても刺激となるため、できるだけ噛む必要がないほど柔らかくしたものを選ぶようにしなければなりません。時間が経つにつれて、徐々に通常の食事に戻すことが可能ですが、術後1週間程度は食事に気をつけてください。
インプラント手術後に適した「飲み物」
インプラント手術後の飲み物選びも、傷口や骨の回復を妨げないために注意が必要です。術後すぐは、刺激のない常温の水やノンカフェインのお茶、ハーブティなどがおすすめです。極端に冷たすぎる飲み物や熱い飲み物は、避けるようにしましょう。
また、味噌汁やスープなども栄養が取れるためおすすめですが、この時も刺激にならないよう常温に近い状態で摂取することが大切です。
インプラント手術後~抜糸までの期間に控えるべき食事

インプラント手術を受けた後、抜糸までの期間の食事には特に注意が必要です。手術後の患部は非常にデリケートであり、食事の種類によっては患部のトラブルにつながりかねません。
ここでは、手術後に避けるべき食べ物と飲み物について詳しく解説します。術後の回復をスムーズにするためにも、ぜひ参考にしてください。
インプラント手術後に控えるべき「食べ物」
インプラント治療後に控えるべき食べ物は、辛い物や香辛料を多く含む料理などが挙げられます。こうした食べ物は、傷口に刺激を与えるとともに口腔内の血流を促進し、出血や痛みのリスクを高めてしまう可能性があります。
また、硬いものや粘着性のある食べ物にも注意しなければなりません。おせんべいやスルメ、ガム、お餅などはインプラントや仮歯がぐらつく原因になるため、避けた方が良いでしょう。初めの数日は、手術した側ではなく反対側の歯で食べ物を噛むようにすることをおすすめします。
インプラント手術後に控えるべき「飲み物」
インプラント手術後のアルコール摂取は、血流を促進し、傷口の治りを遅らせる原因となるため避けるべきです。また、炭酸飲料や極端に冷たい・熱い飲み物は、口腔内を刺激しやすく、炎症を引き起こす可能性があります。
また、コーヒーや酸っぱいジュースも同様に、手術後は控えることが望ましいでしょう。これらの飲み物は、少なくとも手術後1週間は避けることが推奨されます。手術後の回復をサポートするために、患部が落ち着くまで刺激の少ない飲み物を選ぶことが重要です。
関連記事:インプラント手術後はコーヒーを控えるべき?術後の注意点を徹底解説
インプラントを長持ちさせるために食事で気を付けるべきこと

インプラントは適切なケアで長く快適に使えます。なかでも毎日の食事は寿命を左右する重要な要素。噛み方や食材選びのポイントを知り、トラブルを防ぎましょう。
下記では、インプラントを長持ちさせるために食事で気を付けるべきポイントを解説します。
インプラント周囲炎を防ぐ食生活
インプラントを長く安定して使ううえで注意したいのが、歯周病の一つである「インプラント周囲炎」です。これは、インプラント周囲に細菌が増えることで歯ぐきに炎症が起こり、進行すると顎の骨が吸収されてしまう病気です。
予防には丁寧な歯みがきが基本ですが、食生活も大きく関係することを理解しておかなければなりません。特に糖分の多い飲食物や間食が多いと、プラークが増えやすくなり炎症の原因となります。
栄養バランスの取れた食事を心がけ、甘いものは摂り過ぎないことが、インプラント周囲の健康を守る大切なポイントです。
インプラントに過度な力が加わらない食べ方
インプラントは天然の歯と違い、噛んだ力を和らげる歯根膜がありません。そのため、強い力が直接インプラントや顎の骨に伝わりやすいという特徴があります。
氷を噛む、硬いものを噛み砕くといった行為は、被せ物の破損やインプラント本体へのダメージにつながる恐れがあります。
食事の際は、一部分だけで強く噛まず、左右バランスよく噛むことを意識しましょう。無理な力をかけない食べ方を心がけることが、インプラントを長く快適に使い続ける秘訣です。
インプラント手術後、食事以外で気を付けたいこと

インプラント手術後は、食事だけでなく日常生活の過ごし方にも注意しなければなりません。以下に示す各項目に気を付けることで、インプラント治療を成功に導き、インプラントを長持ちさせることにつながるでしょう。
入浴や激しい運動は控える
インプラント手術後は、体を温めすぎないように注意が必要です。特に入浴や激しい運動は体内の血流を急激に促進し、手術部位の腫れや出血を引き起こす可能性があります。
手術当日は入浴を控え、シャワー程度で済ませると良いでしょう。翌日からは入浴可能ですが、長時間湯船に浸かるのは避けるようにすることがおすすめです。
運動については軽いウォーキングやストレッチを2〜3日間控え、筋トレや水泳などの激しい活動は1週間は避けるよう心がけてください。
歯みがきの仕方に注意する
インプラント手術後、口腔内の衛生管理は非常に重要ですが、歯磨きの仕方には注意が必要です。特に初期の段階では、インプラント周辺を避けるようにして歯磨きを行いましょう。
力を入れて磨くことは患部の刺激となり、炎症や感染のリスクを高める可能性があります。柔らかめの歯ブラシを使い、優しく磨くことがポイントです。磨き方に迷う場合は、歯科医院で指導を受けるようにしましょう。
処方された薬はきちんと服用する
手術後には、感染を防ぐために抗生剤と鎮痛剤が処方されます。これらの薬は歯科医師の指示通りに服用し、飲み忘れがないように注意しましょう。
特に抗生剤は、「症状が落ち着いているから」「痛みがないから」といった自己判断で途中で飲むのを辞めてしまうと、傷口のトラブルにつながるため、必ず最後まで飲みきるようにしてください。正しい薬の服用が、手術後の順調な回復に不可欠です。
禁煙する
インプラントの成功には禁煙が欠かせません。タバコに含まれるニコチンやタールは血流を悪化させ、手術部位の回復を遅らせてしまいます。また、口腔内の免疫力を低下させ、インプラント体が骨に安定的に接合することを妨げます。
術後だけでなく、治療を決めた時点から禁煙を開始し、インプラントが骨としっかり結合するまで続けるようにしましょう。
強いうがいを控える
手術後に強いうがいをすると、患部に余計な刺激を与えてしまい、傷口が開いたり出血が起きたりする恐れがあります。うがいは軽く行い、口に含んだ水を軽く吐き出す程度に留めてください。
患部をしっかり回復させるためには、手術後数日は特に慎重に行動することが重要です。
患部をむやみに触らない
手術箇所が気になるかもしれませんが、指や舌で触るのは控えましょう。むやみに触ると、傷口が感染するリスクが高まり、回復が遅れる可能性があります。
また、痛みを引き起こす要因にもなるため、安静にすることを心がけ、自然に回復するのを待つことが大切です。
関連記事:インプラント治療の術後に気を付けることとは?痛みや腫れを感じないために
インプラントの抜糸後~定着後にも気を付けるべき食事

インプラント手術後、約10日前後で抜糸をするのが一般的ですが、抜糸をしたからといって油断してはいけません。その後もインプラントと骨がしっかりと結合するまでには時間がかかるため、結合の妨げにならないよう抜歯後の食事にも気を付けることが重要です。
インプラント定着までに意識すべき食事のポイント
インプラントが定着するまでには、約3ヶ月から6ヶ月程度の期間が必要です。この間にインプラント箇所に過度な力が加わってしまうと、インプラントと骨が上手く結合せず、インプラントがグラついたり、治療期間が長くかかることがあります。
そのため、抜糸後から定着するまでの間も手術後と同様、硬い食べ物は避けるようにしましょう。
インプラント定着後も避けた方がよい食べ方
前述した通り、インプラントの定着には約3ヶ月から6ヶ月の期間を要します。インプラントと骨との定着が確認できたら、上部構造(人工歯)の装着を行うのですが、基本的にそれ以降はご自身の歯と同様、制限なく硬い物でも食べれるようになります。
ただし、あえてインプラント箇所だけに負担がかかるような食事の摂り方は、インプラントの破損につながることがあるため気を付けましょう。
「インプラント 食事」に関するよくある質問

最後に、インプラント治療における食事についてのよくある質問にお答えします。
インプラントの手術後はいつから普通の食事ができますか?
インプラントの手術後から食事を摂ることはできますが、普段通りの食事をすることができるまでは約3ヶ月~6ヶ月後からとなります。
というのも、手術直後は傷口が敏感になっているため、抜糸までは刺激となる辛い物や硬い物、粘着性のある物などは避けなければならず、比較的柔らかい食べ物を選ぶ必要があります。
また、抜糸をしてもインプラントが定着するまでは約3ヶ月~6ヶ月程度かかるため、その間もインプラントと骨の結合を妨げないためにも、硬い食べ物は避ける必要があるでしょう。
インプラント(人工歯)を装着して治療が完了した後に食べられない食べ物はありますか?
インプラントの人工歯を装着し、治療が完了した後は、天然歯と変わらず何でも食べられるようになります。硬い物でも、不便なく噛むことができるでしょう。
なお、インプラントの部分で硬いものを何度も噛んだりすると、人工歯が欠けたり、割れたりするリスクが高まるため、注意しつつ、普段通りの食事をするようにしてください。
インプラント治療の歯がない期間(仮歯)の食事はどんなことに気を付けるべきですか?
インプラント治療の歯がない期間は、埋入したインプラントと骨の結合を待っている期間です。その間は、骨との結合を妨げないために、インプラント部位に過度な力が加わらないよう硬い食べ物は避けるべきです。
また、食事の際は、なるべくインプラント箇所とは反対側の歯で噛むことを心がけましょう。
インプラント手術前の食事は摂ってもいいですか?
基本的に、インプラント手術前の食事はいつも通り摂っても構いません。しかし、アルコールは血行を促進し、手術時の出血を増加させてしまう可能性があるため、前日から控えておきましょう。
また、食事は手術の3時間~4時間前までに済ませておくことが理想です。安心して手術を受けるためにも、歯科医師の指示に従いましょう。
インプラント治療中の食事や注意点はかかりつけ医にご相談を!
インプラントは外科手術を伴い、完全に回復するためには期間も必要となるため、その間の食事には細心の注意を払わなければなりません。
特に手術直後は、食べ物の制限もあるため気がかりに思うこともあるかもしれませんが、食事管理を行うことでインプラントがしっかりと定着し、長く快適に使用できる手助けとなります。
インプラント治療を検討されている方やインプラント治療中の食事や注意点について気になる方は、ぜひお気軽に「高田歯科クリニック(杉並区荻窪)」へご相談ください。
カテゴリー:インプラント&歯科ブログ 投稿日:2025年4月2日









