インプラント治療で使用する人工歯「ゴールドクラウン」とは
更新日:2026年3月10日

インプラント治療で使用する人工歯は、セラミック素材を使用することが一般的ですが、セラミック以外の種類を選ぶことも可能です。その中でも、今回の記事では金属製である「ゴールドクラウン」について詳しく解説します。
ゴールドクラウンの特徴やメリット・デメリット、他の人工歯との比較などについてもご紹介するため、人工歯を選択する際の検討材料としてぜひ参考にしてください。
- ゴールドクラウンとは、金を主成分とした適度な硬さと柔軟性を兼ね備えた被せ物
- ゴールドクラウンのメリットは、適合精度が高く、経年劣化が少ない
- ゴールドクラウンのデメリットは、見た目が目立ちやすく、費用が高額
- ゴールドクラウンに向いている人の特徴は、噛み合わせが強く、適合精度や強度を重視する人
- インプラントの人工歯について種類別の特徴を一覧表で理解しましょう
ゴールドクラウンとは

ゴールドクラウンは、金を主成分としてプラチナや銀などの複数の金属を組み合わせて作られた歯科用の被せ物です。その最大の特徴は、天然歯に近い適度な硬さと柔軟性を備えているため、かみ合わせに優れ、長期間にわたり変形しにくいという点です。
ただし、色味は金色で見た目が目立つため、インプラントをする箇所や患者様の状況によってはゴールドクラウンにするかどうか慎重な判断をする必要があるでしょう。
ゴールドクラウンのメリット

ゴールドクラウンのメリットは、下記の5つが挙げられます。
- 適合精度が高い
- 変色しない
- 錆びにくい
- 適度な強度がある
- 金属アレルギーが起こりにくい
それでは、一つずつ詳しくみていきましょう。
適合精度が高い
ゴールドクラウンは金属でありながら柔軟性があるため、歯にぴったりと密着させることができます。被せ物と歯の隙間がほとんどできないため、食べかすや虫歯菌の侵入リスクが低く、虫歯や歯周病の再発予防にもつながります。
加えて、ゴールドは歯茎にやさしく、炎症を引き起こしにくい性質を持っているため、長期間にわたり安定した状態を維持することができるのもメリットの一つ。他の素材と比べても、ゴールドクラウンは特に高い適合精度を持っていると言えるでしょう。
変色しない
ゴールドクラウンが支持される理由の一つは、経年変化による変色がほとんど起こらないことです。一般的なレジンや銀合金などのクラウンは水分の吸収や唾液の影響で徐々に色が変わることがありますが、ゴールドにはその心配がありません。
長期間使用してもゴールド独特の美しい光沢を保ち続けられます。また、金属自体が腐食に強いため、歯や歯茎が黒ずむといったトラブルもほとんど起こりません。美しさを長く維持したい方にもおすすめの素材です。
錆びにくい
ゴールドは金属として非常に安定した性質を持ち、湿度や唾液など口腔内の環境下でも錆びることがありません。銀歯の場合、長い期間使用すると黒ずみや錆が発生し、見た目が悪くなることがありますが、ゴールドクラウンの場合は、そのようなトラブルがほぼ起こらず、いつまでも美しい状態を保てます。
錆びにくいことで、口腔内の健康維持にも寄与し、安心して長く使うことができます。
適度な強度がある
ゴールドクラウンは、高い強度と適度な柔軟性を持ち合わせているため、奥歯など強い力がかかる部位にも安心して使えます。また、しなやかさがあるため薄く作製することができ、歯を大きく削る必要がありません。
ゴールドは天然歯と同じくらいの硬さで、かみ合わせや噛む力にも無理なく対応できます。さらに、噛み合わせに応じて微妙に変形し、時間とともにお口に自然になじみます。
この特徴により、装着後の違和感も減り、日常生活にも支障が出にくい点が魅力といえるでしょう。
金属アレルギーが起こりにくい
ゴールドクラウンは、金属アレルギーを心配される方にも非常におすすめできる素材です。保険適用の銀歯にはアレルギーを引き起こしやすい金属(パラジウムやニッケルなど)が使われることがありますが、ゴールドはこれらの金属を含まないか、ごく微量しか含まれていません。
金は体との親和性が高く、体質が敏感な方や過去に金属アレルギーを経験された方でも安心して使用できるケースが多いです。口腔内だけでなく、全身へのアレルギーリスクを最小限に抑えることができる点は、ゴールドクラウンの大きな財産と言えるでしょう。
ゴールドクラウンのデメリット

ゴールドクラウンのデメリットは、下記の3つが挙げられます。
- 目立ちやすい
- 保険適用外で治療費が高い
- 食べ物がしみやすい
一つずつ見ていきましょう。
目立ちやすい
ゴールドクラウンの場合、口を開けたときに金色が目立ってしまうため、前歯や人に見られやすい部分の歯には不向きです。特に営業職や接客業など人前で話すことが多い職業の方、また自然な白い歯を希望する方などには抵抗感が強い場合があります。
一方で、奥歯などになればあまり目立たないため、機能性を重視する方には良い選択肢となるかもしれません。自分のライフスタイルや見た目の希望に応じて、慎重に選択することが大切です。
保険適用外で治療費が高い
ゴールドクラウンは自費診療となるため、保険が適用されません。そのため、1本あたりの治療費が高額になる点もデメリットの一つです。
歯科医院によって価格に幅はありますが、一般的にはゴールドクラウン1本につき8万~15万円程度、場合によってはそれ以上かかることもあります。
貴金属の価格や治療の難易度によっても費用が変動するため、治療前にしっかり相談しましょう。ただし、初期費用は高いものの、金属の耐久性やメンテナンスのしやすさから長期的に見ると費用対効果が高い場合もあり、ライフステージに合わせた判断が求められます。
食べ物がしみやすい
ゴールドクラウンは他のクラウン素材と比べて熱伝導率が高いという特徴があります。これによって、装着した直後は冷たい飲み物や熱い食べ物を口にした際に歯がしみやすくなったり、違和感を感じやすくなったりすることがあります。
しかし、時間の経過とともに口腔内が新しい環境に慣れ、大半の場合は徐々にしみる感覚は軽減していくため、安心してください。それでも心配な方や過敏症が気になる方は、事前に歯科医としっかり相談しましょう。
ゴールドクラウンが向いている人の特徴

ここまでお伝えしてきたメリットやデメリットを考慮すると、ゴールドクラウンは下記のような方に向いています。向いている人の特徴を参考に、ご自身にとって最適な選択をすることが大切です。
- 噛む力が強い人
- 歯ぎしりや食いしばりの癖がある人
- 耐久性や機能性を重視する人
- セラミックでは割れてしまうリスクがある人
ゴールドクラウンの他にも、被せ物には様々な種類が存在するため、被せ物については歯科医師と相談しながら患者様の口腔内や生活環境に合わせたものを選ぶようにしましょう。
ゴールドクラウンとその他の人工歯との違い

ここでは、インプラントに使用される人工歯の種類それぞれの特徴やメリットやデメリット、費用について一覧表にしました。
| 特徴 | メリット | デメリット | 費用 | |
|---|---|---|---|---|
| ゴールドクラウン | 天然歯に近い適度な硬さと柔軟性を備えている金を主成分として作られた被せ物 |
|
|
約8~15万円 |
| オールセラミック | 全てセラミックで出来ており、天然歯と同等の透明感を持つ審美性に優れた人工歯 |
|
|
約7~15万円 |
| ジルコニア | 人工のダイヤモンドといわれるほどの硬さを持つセラミックの一種 |
|
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約10~20万円 |
| ハイブリッド セラミック |
歯科用レジンとセラミックを混ぜ合わせて作られた被せ物 |
|
|
約5~12万円 |
| メタルボンド | 内側が金属で出来ており、周りにセラミックを焼き付けた被せ物 |
|
|
約7~15万円 |
関連記事:インプラント治療における「人工歯」の素材の種類や費用まとめ
「インプラント ゴールド」に関するよくある質問
ここでは、インプラントの上部構造の素材として使用されるゴールドについてよくある質問をまとめました。
ゴールドクラウンの値段はいくらですか?
ゴールドクラウンは保険適用外の自費診療となるため、歯科医院によって費用は異なりますが、クラウン単体で1本あたり約8万~15万円程度が一般的な目安です。インプラント治療全体では、インプラント体やアバットメントを含めて総額30万~50万円以上になることもあります。
貴金属の価格変動や症例の難易度によっても費用は変わるため、事前のカウンセリングで総額を確認しましょう。初期費用は高めですが、耐久性に優れているため、長期的に見ると費用対効果が高い場合もあります。
ゴールドクラウンのデメリットは何ですか?
ゴールドクラウンの主なデメリットは、金色が目立ちやすい点と自費診療で費用が高額になりやすい点です。特に前歯など目につく部分では、見た目がかなり目立つことからあまりおすすめしません。
一方で奥歯であれば比較的目立ちにくく、機能性を重視する方には適しています。また、金は熱を伝えやすいため、装着直後は冷たいものや熱いものがしみることがありますが、多くは時間とともに落ち着きます。
見た目やご予算、ライフスタイルを踏まえて歯科医師と相談しながら選ぶことが大切です。
ジルコニアとゴールドどちらが良いですか?
どちらが優れているかは、重視するポイントによって異なります。見た目の自然さや白さを重視するならジルコニア、耐久性や噛み心地、適合性を重視するならゴールドが適しているでしょう。
ゴールドは適度な柔軟性があり、噛み合う歯にやさしく割れにくい素材です。一方、ジルコニアは白く審美性に優れ、金属アレルギーの心配がありません。前歯か奥歯か、強く噛む習慣があるかなどによっても適した素材は変わるため、見た目・強度・費用のバランスを考えながら選びましょう。
ゴールドクラウンは何年くらい持ちますか?
ゴールドクラウンは歯科素材の中でも特に耐久性が高く、一般的に15~20年以上使用できるといわれています。適切な治療と日々のメンテナンスが行われていれば、30年以上機能しているケースも珍しくありません。
金は歯との適合性が高く、隙間ができにくいため、二次的なむし歯が起こりにくいのも長持ちする理由の一つです。特に強い力がかかる奥歯では、その耐久性が大きなメリットとなるでしょう。定期検診を受けながら大切に使うことで、より長く快適に維持できます。
インプラント治療に関するご相談は高田歯科クリニックへ!
インプラントの人工歯には見た目や機能性、耐久性全てを考慮したセラミックが使用されることがほとんどですが、選択肢の一つとして今回ご紹介したゴールドクラウンも存在します。
ゴールドクラウンは見た目を重視する方にとっては適さない場合が多いですが、口腔内での適合性や強度などにおいて選ぶ価値は大いにあるといえるでしょう。
今回お伝えしたゴールドクラウンの特徴やメリット、デメリットを理解したうえで、ご自身に最適な被せ物を選ぶことが大切です。
高田歯科クリニック(東京都杉並区)では、患者様の希望や口腔内の状況、生活環境に合わせたご提案を行っております。インプラントの人工歯について迷われている方は、ぜひお気軽に当院へお問い合わせください。
※本コラムはあくまで一般的な情報として説明しております。高田歯科ではコラム内容で触れてはおりますがあえて対応していない内容もございます。
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カテゴリー:インプラント&歯科ブログ 投稿日:2025年7月4日










