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差し歯とインプラントの違いを解説!メリット・デメリットから治療の流れまで

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歯が抜けたり折れたりしてしまったとき、選択肢として思い浮かぶ治療法の中にインプラントと差し歯があるのではないでしょうか。しかし両者の違いは意外に理解されておらず、混同されていることもあるようです。この記事では、差し歯とインプラントの違いに関して解説します。以下の点が差し歯とインプラントの主な違いです。

-差し歯とインプラントの主な違い-

  • 治療方法について、残っている歯根を利用するのが差し歯で歯根がない場合の治療法がインプラント
  • 治療期間は差し歯の方が短くインプラントの方が長い
  • 費用は差し歯の方が安くインプラントの方が高い
  • 耐久性・見た目・使用感はインプラントの方が優れている
  • インプラントは外科手術を伴うが差し歯は手術なしで治療できる
  • 歯根の有無やどんなことを希望するかでどちらを選ぶべきか決まる

これらの違いについて具体的に解説していきます。インプラント治療と差し歯の治療を比較検討中の方は、ぜひご一読のうえ参考にしてください。

インプラントの治療と差し歯の治療の違いとは

インプラントの治療と差し歯の治療の最も大きな違いは、治療を行う場所に歯根が残っているか残っていないかです。インプラントは歯根が残っていない人のための治療法なのに対して、差し歯は歯根が残っている人向けの治療法です。対象が異なる点が最も異なる点だと言えるでしょう。

その他にも両者の間には違いがあります。具体的には、次の点が挙げられます。

  • 治療法の違い
  • 治療期間の違い
  • 費用の違い
  • 耐久性の違い
  • 見た目・使用感の違い

具体的に見ていきましょう。

治療法の違い

まず、治療する際の具体的な方法に違いがあります。インプラントは、歯根がない場所に人工的な歯根を埋め込んでその上に人工歯を装着します。これに対して差し歯は、歯根が残っている場合に歯根の上から人工歯を被せる方法です。

差し歯は、歯が折れるなどして上はなくなっているとしても歯根が残っていて保存できる場合の治療法だと言えます。インプラントは、歯根が残っていないか残っていても保存できない場合の治療法です。残っている歯が保存できない場合は抜歯して、インプラントを埋め込みます。

このように、インプラントと差し歯の間には歯根を利用するかどうかという方法の違いがあります。

治療期間の違い

次に、治療期間にも違いがあります。一言でいえば差し歯の方が早く終わり、インプラントの方が長い期間が必要になります。

差し歯の治療期間が1~2か月程度なのに対し、インプラントの治療期間は3~6か月です。場合によってはそれ以上になることもあります。またインプラントの場合、患者様の骨の量が足りないと骨を増やす「骨造成」の期間が必要となり、さらに治療が長くなります。

費用の違い

費用に関しても違いがあり、インプラントの方が高額となります。インプラントは自由診療で保険の対象外となり、全額自己負担となるためです。1本あたり30~40万円程度が目安です。

差し歯の場合、素材によって自由診療になるものと保険適用になるものに分かれます。保険適用の素材なら1本につき3000~1万円とインプラントよりも大幅に安く抑えることが可能です。自由診療の素材でも1本8万~15万円程度で、インプラントよりは少ない負担で治療できます。

耐久性の違い

高額なインプラントですが、その分インプラントの方が耐久性が高いという特長があります。一般にインプラントの耐用年数は10年程度とされていますが、臨床症例で20~30年を超える例も増えつつあります。メンテナンス次第で長期経過が可能になると言えるでしょう。

差し歯の耐用年数は、保険対象の素材で7~10年、自由診療の素材で10~20年が目安です。耐用年数などを考えると、インプラントの方がコストパフォーマンスが高く割安と言えるかもしれません。

見た目・使用感の違い

見た目・使用感ともインプラントの方が自然に近いと言えます。

差し歯の素材にもよりますが、差し歯とインプラントを比較した場合インプラントの方が見た目が自然です。硬質レジン(プラスチック)など保険適用の素材は見た目が劣ります。経年劣化して変色する可能性も高いでしょう。ただし差し歯でも、自由診療となる素材はインプラントと同等に自然に見えます。

使用感についても、インプラントは自分の歯のような噛み心地ですが差し歯はやや劣ります。日常生活においては、インプラントの方が自然の歯に近い感覚でいられるでしょう。

ブリッジ・入れ歯との比較

インプラントや差し歯のほかにも、抜けたり折れたりした歯の治療法としてブリッジや入れ歯があります。軽く比較してみましょう。

ブリッジ…失った歯の両隣の歯を削って土台にし、橋のように一体型の義歯をかけて装着する方法

入れ歯(部分入れ歯)…土台となる床(しょう)に人工歯がついたものを両側の歯に留め金で止める方法

いずれも費用を安く抑えられるなどメリットがありますが、使用感や見た目の自然さ、残っている歯への影響など劣る面があります。希望や歯の状態にもよりますが、メリット・デメリットを総合的に見て検討することが大切です。

インプラント治療のメリット・デメリット

次に、インプラント治療のメリットとデメリットについて解説します。

インプラント治療のメリット

インプラントの主なメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • 天然の歯のような噛み心地
  • 見た目が自然で審美性に優れる
  • 周囲の歯への負担や影響がない

インプラントは人工歯をあごに埋め込むため、ものを噛むときも天然歯に近い感覚で噛むことができます。そのため食事をしていても違和感や異物感が少なくなります。自然な噛み心地で違和感が少ないという点は最大のメリットと言ってもよいでしょう。

また見た目も自然なので、笑ったときなど人に見られることも気になりません。ストレスを感じずに済み、天然歯のように過ごせます。これも大きなメリットです。

また治療の際も治療後も、周囲の歯を削ったり固定するために負担がかかったりすることがありません。健康な歯への影響が少なく、自然に近い状態を保つことができます。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療のデメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • 費用が高額
  • 外科手術が必要
  • 治療期間が長い

まず費用が高額になってしまう点が挙げられます。これは最も大きなデメリットと言えるでしょう。インプラントは自由診療のため、すべて自己負担となってしまいます。その結果どうしても費用が高額になってしまうのです。ただし医療費控除が受けられます。

また治療の過程で外科手術が必要となり、治療が大がかりで高度な技術が必要となるのもデメリットです。そのため対応できないクリニックも多く、治療場所を探すのに苦労するかもしれません。手術による身体への負担も大きくなります。

さらに治療が大がかりになるため、おのずと治療期間も長くなります。人工歯根が骨に定着する期間が必要となるほか、骨造成を行う場合はその期間なども必要です。さらにインプラント周囲炎になる可能性があるため、治療後も長期にわたり継続してメンテナンスが必要となります。

差し歯の治療のメリット・デメリット

次に、差し歯の方のメリットとデメリットについて解説します。

差し歯の治療のメリット

差し歯の治療のメリットには、次の3点があります。

  • 比較的簡単に治療ができる
  • 治療期間が短くて済む
  • 素材によっては保険対象となり、費用を抑えられる

まず、差し歯は治療方法として比較的簡単なため、高度な技術が必要とされません。それゆえ、あまり不安を感じることなく治療を受けることができるでしょう。また治療しやすいため多くのクリニックが対応していて、希望に合うクリニックを見つけやすく治療を受けやすいという面もあります。

さらに簡単ということにも関わりますが、診療期間が短くて済むのもメリットです。メンテナンスが必要になるものの、治療のための通院の負担が少なくて済みます。

さらに差し歯の素材によっては保険対象となるため、費用を抑えることができます。インプラントと比べると大幅に安くなり、費用面で大きな魅力があると言えるでしょう。

差し歯の治療のデメリット

次に、差し歯の治療のデメリットについてまとめます。以下の点が挙げられます。

  • 素材によっては見た目が劣る
  • 差し歯自体の強度や残った歯根の維持に問題がありうる
  • 残っている歯根が虫歯になることがある

まず、素材によっては見た目が劣ります。保険対象の硬質レジンなどは天然歯の中にあると目立ちやすく、とくに前歯の場合は気になってしまうかもしれません。

また強度も素材によっては劣ることがあるほか、歯根の状態によっては歯根が折れてしまうこともあります。つまり差し歯を使い続けられないリスクがあるということです。

また、残っている歯根が虫歯になってしまうことがあるのもデメリットです。とくに神経がない場合は虫歯が進行しても気づきにくく、お口の健康上のリスクが高まります。

インプラント治療・差し歯の治療の流れ

次に、インプラント治療と差し歯の治療の流れについて解説します。どちらを選ぶか検討中の患者様は、両者を比較してみて治療を受ける場合をイメージしてください。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の大まかな流れは次の通りです。

  • 初診・カウンセリング
  • 精密検査
  • インプラント体の埋め込み手術
  • インプラント体と骨の結合を待つ
  • 人工歯のセットと調整
  • 定期的なメンテナンス

初診とカウンセリングで、問診や希望の聞き取りなどを行います。そのほか良心的なクリニックなら、治療のメリットとデメリット・リスクなど判断材料となる情報について話があるでしょう。

その後精密検査で状態を確認した後、検査結果をもとに治療計画を立ててインプラント体(人工歯根)の埋め込み手術が行われます。その後インプラント体が骨と結合して定着するのを待ち、人工歯のセットと微調整を行い治療は終了です。その後数か月おきにメンテナンスが行われます。

インプラント治療では、手術が1回の「1回法」と2回の「2回法」があります。2回法ではインプラント体を埋め込んだ後いったん縫合し、人工歯をセットするときに再び切開します。治療期間が短くて済むのは1回法の方です。

差し歯の治療の流れ

差し歯の治療の大まかな流れは以下の通りです。

  • 診断・精密検査
  • 虫歯の治療
  • 歯根の治療
  • 土台を入れる
  • 差し歯の型取り
  • 差し歯を装着
  • 定期メンテナンス

治療に入る前に、診断と精密検査で希望の聞き取りや状態の把握を行うのはインプラントと共通です。その後、虫歯がある場合は治療を行います。さらに歯根の治療を行いますが、症状によっては治療に必要となる期間が長くなることもあります。

治療が終わったら土台を作って、差し歯の型取りを行います。完成したら差し歯を装着し、噛み合わせなどのチェックと調整を行い治療は終了です。その後、インプラントと同様に定期的にメンテナンスを行います。

インプラント治療と差し歯の治療のどちらを選ぶか

最後に、どんな場合にインプラント治療が適していてどんな場合に差し歯の治療が適しているかについて解説します。

インプラントが適しているケース

まず、歯根がないときはインプラントしか選択の余地がありません。インプラントは歯根がない場合の治療法であり、差し歯は残っている歯根を利用する治療法だと述べた通りです。

歯根が残っている場合は差し歯とインプラントを選べることになりますが、以下のようなケースではインプラントの方が適していると考えられます。

  • 患者様が虫歯になりやすい体質である
  • 虫歯のリスクが大きく、歯根を維持できない可能性がある
  • 天然歯のような噛み心地を求めている
  • 耐久性の高い治療をを希望している

選べる場合は、患者様の希望を優先しながら決定することになります。クリニックによって基本姿勢が異なる場合があるので、よく相談しましょう。たとえば、歯根が残っていればわざわざ抜歯してインプラントを選ぶ必要はないという考えもあれば、差し歯に一定のリスクがあるなら抜歯してでもインプラント治療を行う方がベターだという考えもあります。

差し歯が適しているケース

差し歯が適しているケースについては、まず大前提として歯根が残っている場合に限られます。今までに述べた通りです。

しかし先ほど述べたように、場合によっては歯根が残っていてもインプラントを選ぶケースもあります。差し歯を選ぶケースとしては、歯根が残っていて、なおかつその歯根を維持できるときだと言えます。

歯根を維持できない可能性がある場合は、クリニックによっておすすめする治療法は異なるかもしれません。それぞれの選択肢のメリットとデメリット、リスクなどを確認して公開の内容に総合的に判断しましょう。

インプラントと差し歯で迷ったら高田歯科クリニックにご相談を

インプラントと差し歯は、歯根が残っているかどうかという点で対象が異なるのが大きな違いです。そのほか費用や耐用年数、審美性や使用感などにも違いがあります。

東京にお住まいでインプラントと差し歯で迷ったら、杉並区荻窪にある私ども高田歯科クリニックにご相談ください。無料相談を受け付けています。クリニックとしてはインプラントに力を入れていますが、インプラントのメリットとデメリット、リスクを含めて説明します。セカンドオピニオンとしてもご利用ください。

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カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2024年4月1日