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院長 高田 徹

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奥歯をインプラントにするデメリットとは?メリットも併せて解説します

奥歯のインプラント

インプラント治療についてインターネット上で調べていると、奥歯と前歯でメリットとデメリットがあるというような記述をよく見かけます。これからインプラント治療を受けようと思っている人にとって、不安のタネとなってしまうのも仕方ありません。

では実際のところはどうなのでしょうか。この記事では、奥歯をインプラントにするデメリット及びメリットについて詳しく解説します。これからインプラント治療を受けようと思っている人は、どんなデメリットがあるのか覚えておくといいでしょう。

1.インプラントとは?

インプラントとは、ブリッジと入れ歯に加えて失った歯の代替を行う医療器具のことです。最大の違いは外科手術が必要なことで、ブリッジや入れ歯と違って完了までに時間がかかります。その代わり、自然な噛み心地を得ることができ、近年では治療を受ける人が増えています。

条件が合わなければ保険は適用されず、原則全額自費負担です。インプラント1本あたりの価格は40~50万円と高額ですが、デンタルローンを活用することもできます。

最近ではインプラント治療を専門に扱う歯科医院も増えてきました。また導入当初は、理由の如何に関わらず保険は適用されませんでした。しかし、特定の理由で歯を失った場合のみ、保険が適用されるようになったのです。

徐々に市民権を得つつあるインプラントですが、まだまだ未知のものという認識も強いらしく、インプラント治療の危険性を訴える人も少なくありません。実際に気になる場合には、インプラント治療を行っている歯科医院で歯科医師に尋ねることをおすすめします。

2.奥歯とはどこからどこまで?

奥歯は正確には臼歯と呼ばれ、歯科医においては一番奥の歯から4本目までを臼歯とみなしています。

人間の歯は上下左右で4つに分けると、1区画あたり7本歯が生えています。そのうち奥から4本が臼歯、中心に近い3本が前歯です。臼歯の中でもさらに奥側の2本は大臼歯と呼ばれ、中心に近い2本は小臼歯と呼ばれます。また、上記の説明は全て親知らずが無い場合を想定しており、親知らずがある場合は大臼歯が1本増えることになります。

奥歯は食べ物をすりつぶすためのもので、食事において非常に重要な役割を果たしており、噛む力も前歯に比べて強いです。反面力が加わりやすく、歯ブラシが届きにくく汚れやすいため、歯の寿命としては前歯より短いとされています。

3.奥歯をインプラントにするデメリット

インターネット上でよく書き込みのある、奥歯をインプラントにすることに対するデメリット。どんなものがあり、なぜそう言われているのか、理由を添えて解説します。

2-1.治療費が全額自費負担

インプラント治療は原則自費診療にあたります。我々が普段使用している健康保険証が使えず、医療費の3割負担が適用されません。つまりインプラント治療にかかる40~50万円を、完全に自費負担しなければならないのです。

奥歯のインプラントに関してもほぼ同様の価格帯です。本数が増えれば増えるほど、必要な治療費は雪だるま式に増えていきます。治療費を少しでも削減するために、ブリッジと併用するケースもありますが、最低でも1本分の費用はかかるということを覚えておきましょう。

またローンが組めるとはいえ、最終的には金利を足したぶんの全額を支払わなければなりません。総合的に費用負担が高くなることを避けたいのであれば、治療後一括で支払う以外の方法がないのです。

2-2.インプラント歯周炎の可能性

奥歯をインプラントにすることで起こりうるものに、インプラント歯周炎と呼ばれる病気があります。何かしらの原因で歯周病菌がインプラントと歯茎の間に入り込み、徐々に炎症を起こす病気です。

インプラント歯周炎はインプラントの脱落の可能性がある以外にも、他の健康な歯を失ってしまうリスクのある恐ろしい病気です。基本的には定期メンテナンスを受けていれば、適切な処置をしてもらうことができます。

また治療の際には、歯周病菌が患部に入り込まないよう最大限の配慮もされています。それでも100%防げるわけではなく、治療後にインプラント歯周炎を発症することもあるため、入念な手入れと定期メンテナンスが必要です。

2-3.骨が少なければ別の処置が必要

インプラントを埋め込むためには、インプラント体を支えるだけの顎の骨が必要です。厚みや深さはもちろんのこと、骨密度も深く関係します。もし顎の骨が不足していると判断された場合は、インプラント治療を受ける前に顎の骨を増やす処置を受けなければなりません。

顎の骨を増やす方法はいくつかあり、患者様の状態や要望によって変わります。代表的な治療法は以下の通りです。

  • サイナスリフト
  • GBR法
  • 骨移植

これらの治療を受けてすぐにインプラント治療が開始できるわけではありません。骨造成を行った後は、まず術後の経過を見守る必要があります。

特に奥歯は前歯と比べて力のかかりやすい箇所です。顎の骨が足りないと言われた場合、上記の治療法しなければ、最悪インプラント治療が受けられないという結果になってしまうかもしれません。

3-4.治療期間が長い

インプラント治療は一般的に治療期間が長くなります。歯が欠損して義歯を使用する場合、手段としてはインプラントの他に「入れ歯」「ブリッジ」の2つの手段があり、それぞれの特徴は以下の通りです。

【義歯の種類と特徴】

種類 義歯の固定方法 治療期間
入れ歯
  • 義歯をバネで他の歯に固定する
  • 欠損範囲が大きい場合は残った歯茎にはめて、
    粘膜の吸着力で固定する
  • 1~4ヶ月程度
ブリッジ
  • 欠損した歯の両隣にある、
    健康な歯の根を利用して固定する
  • 2週間~1ヶ月程度
インプラント
  • 顎の骨に金具(インプラント)を埋め込み、
    さらに上から義歯を被せて固定する
  • 3ヶ月~1年程度

上記の表を見ても、インプラントの治療期間が比較的長いことがわかります。これは入念な事前準備や検討、丁寧なアフターフォローが必要である上、場合によっては骨が育つのを待ったりしなければならないためです。

また、治療する歯が奥歯か前歯かで治療期間は変化しません。しかし上顎か下顎かでは治療期間が変わり、一般的に上顎側の方が治療期間が長くなる傾向があります。これは上顎の骨の上に空洞があり、それに伴って上顎の骨が薄くなりやすく、治療が困難になるためです。

3-5.コンディションが良好であることが条件

インプラント治療においては、患者側がある程度良好なコンディションであることが求められます。一般的な虫歯治療と違い麻酔を伴う外科手術となるためです。

まず顎の骨が丈夫であり、インプラントを埋められるだけの強度があるという確認が重要です。不可能と判断された場合、骨が育つのを待ったり、他の治療法を検討することになります。

また糖尿病や心臓病、高血圧の人などもインプラント治療が受けられない場合があります。感染症のリスクが人より高かったり、投薬の影響で出血が止まりにくかったり、多量出血の原因になったりするためです。

歯周病や歯肉炎などの疾患がある場合は医師に相談の上、インプラント治療の前にそちらの治療を行う場合があります。

3-6.メンテナンスが必要

奥歯に関わらず、インプラント治療を受けた段階で、治療後のメンテナンスは必須となります。受けないという選択肢も一応取れるものの、半年に1回のメンテナンスを受けていなければ、予想もしていなかったようなトラブルに巻き込まれる可能性があります。

メンテナンスを受けるためには時間を取って、歯科医院に通わなければなりません。これを手間に感じてしまったことでメンテナンスを受けず、インプラントに異常をきたした例も実際に存在します。

患者様にもそれぞれ事情があって忙しいことは重々理解できます。しかし、せっかく一生もので使える治療を行ったにもかかわらず、このような結果になってしまうことは残念で仕方がありません。定期メンテナンスは必ず受けるようにしてください。

3-7.CT撮影は必須

骨造成の項目でも触れましたが、インプラント治療を受けるためにはある程度の顎の骨の厚みや強度を知る必要があります。それを知るためにはCT撮影が必須で、受けなければ大事故につながってしまう可能性もあるのです。

この事例は格安インプラントで実際に起きたことがあります。CT撮影を行わなかった結果、顎の骨が足りずインプラント治療を受けることができなかっただけではなく、手術中に血管の位置が分からずそれを傷つけてしまい、出血多量で亡くなってしまったケースもあります。

CT 撮影には放射線を用いるため抵抗のある人もいるでしょう。しかしこれを避けてインプラント治療を受けようとすると、自身の命を危機に晒す可能性があることを覚えておいてください。

4.奥歯をインプラントにするメリット

多くのデメリットがインターネット上で囁かれている反面、奥歯をインプラントにするメリットもあります。続いては、奥歯をインプラントにするメリットについて解説します。

4-1.残っている歯を傷つけずに機能をほぼ復元できる

インプラント最大のメリットとして、残っている健康な歯を傷つけることなく歯の機能を取り返すことができるというものがあります。歯の機能を回復させる治療のひとつにブリッジがありますが、ブリッジの場合、それを入れ込む両端の健康な歯を削りブリッジをかける必要があります。

審美性はそれなりにあるものの、削ってしまった健康な歯は虫歯になりやすくなってしまい、結果的にそちらも抜かなければならなくなることもあるようです。

一概にブリッジの治療を受けた全員がそうなってしまったとは言えないものの、健康な歯を傷つけてしまうことは、口腔環境を整える上ではできるだけ控えたいものです。インプラントは周囲の歯を傷つけることがないため、リスクを最小限に抑えて歯の機能を回復することができるのです。

4-2.顎の骨が弱くなるのを防げる

インプラント治療は顎の骨が弱くなるのを防げる治療法です。義歯と一体化したインプラントは顎の骨に埋め込まれて固定されているため、食事をすると噛む力がインプラントを通して顎の骨まで伝わります。そうすることで顎の骨は刺激を受け続け、丈夫さを保つことができるのです。

対して入れ歯やブリッジといった方法は、噛む力がインプラントほど顎の骨に伝わらないため、徐々に骨が弱くなっていく傾向があります。

4-3.噛み合わせのバランスが取れる

ブリッジや入れ歯の場合、ある程度固定されているとはいえ、ぐらつきを感じてしまうことがあります。また高さも自由に調整できないため、噛み合わせに違和感を覚えたまま使用している人もいると言われています。

実はこの状態は非常に危険で、最悪の場合噛み合う歯を破損させてしまう可能性があるのです。せっかく歯の機能を回復させたのに、その次になる歯を傷つけてしまっては意味がありません。

インプラントでは治療時に噛み合わせのバランスを調整するため、噛み合わせが悪くなることはほとんどありません。定期メンテナンスをしっかりと受けていれば、噛み合わせが大きくずれてしまうということはほぼ避けられるでしょう。

万が一ぐらつきを感じても、すぐに歯科医師に相談することで対処してもらいます。

4-4.審美性に優れる

ブリッジや入れ歯を入れている人の中には、人前で歯を見せて笑えないという人がいます。原因は固定している金具やバネが相手に見えてしまうためです。確かにニコッと笑った口元から、金属部品のようなものが見えてしまうのは、正直恥ずかしいでしょう。

インプラントの場合、金属部分はほとんど見えないようになっているため、審美性に優れ、人前で歯を見せて笑うことも恥ずかしくなくなります。審美性を高めるための素材を使用しているため、こだわりがなければ歯の色なども気にする必要はないでしょう。

歯並びを美しく見せる効果もあるため、人前で口を開けて笑えない、食事ができない人はインプラント治療を検討してみる価値はあるでしょう。

4-5.食事を楽しめる

審美性の話題と少し共通しますが、人前で口の中を見せないために、外食を控える人も少なくありません。またブリッジや入れ歯では、何かの拍子でそれらがずれてしまった時、痛さから物を噛むことができなくなってしまう人もいます。

インプラントは顎の骨とインプラントが結合しているため、よほどのことがない限りずれるということが起きません。ブリッジや入れ歯と違って強い力をかけても破損するリスクも少なく、食事を存分に楽しむことができるでしょう。

また噛む力が付いていることで、それまであまり感じなかった素材の味や食感を楽しむこともできます。ブリッジや入れ歯でも感じられないわけではありませんが、インプラントと比較すれば少々物足りなさを感じるでしょう。

4-6.発音が綺麗になる

インプラント治療を行うことで、話す際の発音が以前のままキープできます。歯は欠損した場合、そのままにしておくとそこから空気が漏れ、欠損前と比べて発音しづらくなります。特に発音に差が出ると言われているのが、イ段の音です。

入れ歯やブリッジの場合は会話の最中に義歯がずれてしまったり、義歯と歯茎の間に隙間ができてしまい発音がスムーズにできないこともあります。インプラント治療は歯茎と義歯の間に隙間ができず、固定したら原則ずれることはないため、綺麗な発音のまま会話を楽しむことができます。

4-7.入れ歯やブリッジとは違い痛みを感じにくい

入れ歯やブリッジは、ずれてしまったり歯茎と器具の間に何か挟まってしまった時に強い痛みを感じます。そもそも歯並びなどの関係であっていない場合も、痛みを感じることがあるでしょう。

それに対してインプラントは、器具と歯茎の間に隙間はなくずれることもないため痛みを感じにくいのが特徴です。例外として上部構造とインプラント体を結合しているアバットメントが緩んでいると痛みを感じることがありますが、歯科医院に相談すればすぐに調整できます。

入れ歯やブリッジで痛みを感じた場合、器具を作り直す必要が出てくることも考えられます。インプラントではその手間が省けるという意味で、非常に有利です。

5.メリット・デメリットは奥歯も前歯も変わらない

ここまでの解説で奥歯をインプラントにするデメリットとメリットを理解していただけたと思います。結論から言うと、インプラント治療は前歯をインプラントにしても奥歯にインプラントにしても、メリットデメリットに大差はありません。

インターネット上の記事の中には、「奥歯のインプラントの難易度は高いから失敗する可能性がある」といった書き込みもあれば、「前歯は顎の骨が薄いからインプラントは難しい」といったものもあります。確かにその側面はあるものの、奥歯だからできない、前歯だから不可能というわけではありません。

結局この書き込みの出所はどこかと言うと、インプラントに対して知識がない人が言っているに過ぎない可能性があります。情報を鵜呑みにし過ぎず、気になることは歯科医院で相談するといいでしょう。

前歯のインプラント治療については、こちらの記事を参考にしてください。

(参考)前歯のインプラントは難しい?費用や難しい理由、治療期間を解説

6.インプラント治療を受ける前に気を付けること

インプラント治療を受ける前には気をつけたいことがいくつかあります。それは治療を受ける歯科医院及び歯科医師の選び方です。

6-1.事前説明はしっかりしているか

インプラント治療を実施する前には、どのような器具を使ってどれぐらいの期間で治療を行うのかという事前説明を、歯科医師から行います。その説明の内容が、こちらから質問をぶつけなければわからない、不明な点が多い歯科医師はあまり治療を任せない方がいいでしょう。

インプラント治療は通常の歯科治療とは異なり、外科手術を伴う非常に高度な治療です。当然それに対して、患者様が不安を抱えていないということはないはず。インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際は、事前説明が丁寧で、こちらの質問にもしっかり答えてくれる歯科医がいる歯科医院を選びましょう。

6-2.実績や知識は申し分ないか

繰り返しになりますが、インプラント治療は高度な外科手術を伴います。知識量も確かに重要ではありますが、特に注目してほしいのが、治療の実績です。

多くの治療実績があれば、様々なパターンに柔軟に対処できる可能性が高いです。年間何本の治療をしているのか、どんな治療したのか、歯科医院のホームページを見れば書いてあることがほとんど。相談をする前に、検討している歯科医院のホームページにひととおり目を通してみるのも良いでしょう。

6-3.不安なら当院へご相談を

実際に事前説明を受けてみたけどよく分からない、実績を比較しても大差がない、だからどこを選べばいいかわからないという患者様も少なくないでしょう。そんな時は是非当院へご相談ください。

当院の院長高田は、年間850本ものインプラント治療に携わっています。海外の研究者との交流もあり、常に最新のインプラント治療を心がけて日夜勉強にも取り組んでいます。事前説明では患者様が納得いくまでお時間をおとりし、納得していただけなければ無理に治療を進めることはありません。

どの歯科医院を選べばいいのか分からない、別の歯科医院で説明を聞いたけどいまいちよくわからないという方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

7.奥歯のインプラント治療は特殊ではない

インターネット上で騒がれているほど、奥歯のインプラント治療にデメリットはありません。患者様の顎の骨の状態にもよりますが、前歯奥歯でインプラント治療の難易度が変わるということは、ほぼないといってもいいでしょう。インプラント治療を受けたいけれど、情報に振り回されていたという人は、ぜひ一度当院で疑問をぶつけてみてください。

※本コラムはあくまで一般的な情報として説明しております。高田歯科ではコラム内容で触れてはおりますがあえて対応していない内容もございますが、ご来院いただく患者様に合わせて最適なインプラント提案をさせていただいておりますので、まずは相談ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2022年2月2日