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院長 高田 徹

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インプラント治療後の歯磨き粉の選び方は?市販のでも使っていいの?

インプラントは人工歯ですが、手術後には今まで通り歯磨きをしてケアに努めなければなりません。ただし、インプラント埋入後の歯磨きでは、歯磨き粉に注意する必要があります。

インプラント治療後の歯磨き粉の選び方

  • フッ素1,500ppm以上はNG(日本の市販品であれば問題なし)
  • 研磨剤入りはNG
  • 顆粒入りにも注意!

おすすめなのは…

  • 歯科医院で販売されているもの
  • 「炭酸カルシウム」「ケイ素」を含まないもの

また、歯磨き粉以外にも、インプラントと長く付き合っていくために必要なケアも。

本記事では、インプラント治療後の歯磨き粉の選び方やよくある質問、歯磨き以外のケア方法について解説します。

1.インプラント治療後の歯磨き粉は市販のもので問題ない

結論として、インプラント治療後でも歯磨き粉は市販のもので問題ありません。歯科医院が推奨するものでなければいけないと思っている患者様もいますが、選び方に気を付ければ市販のものを使っても大丈夫です。

インプラント治療後の歯磨きについては、インプラントそのものをきれいに保つ役割のほかに、次のような効果を期待することがほとんどです。

  • 歯茎のマッサージ
  • 残存歯(自然歯)のケア
  • 自然歯とインプラントの隙間の掃除

インプラントそのものはセラミック製なので、虫歯になることはありません。しかしその周囲に関しては、今までどおりケアが必要です。インプラント治療後はインプラントそのものよりも、その周囲を健全に保つことを重視しましょう。特に歯茎のケアは重要で、怠ってしまうとインプラント脱落の原因となります。また、残存歯に異常があると、そこから歯周病になってしまう可能性もあるので、日頃のケアはしっかりとやっておきましょう。

2.インプラント治療後の歯磨き粉の疑問

インプラント治療後に患者様からよく歯磨き粉の種類について質問を受けます。人工歯なのでケアの方法が分からない、入れ歯と違って取り外して洗浄するわけにも行かない、その結果どうケアをすればいいかわからない方が多いようです。本章では、よく寄せられる歯磨き粉の質問と、その答えを解説します。歯磨き粉選択にお役立てください。

2-1.フッ素入りでもいい?

患者様からいただくもっとも多い質問が、「フッ素入りの歯磨き粉を使ってもいいか」というものです。フッ素にはインプラントを腐食させてしまう効果があるため、それを懸念されている用です。

これは、日本で市販されている歯磨き粉であれば問題ありません。市販されている歯磨き粉に含まれているフッ素の濃度は、1,000~1,500ppm程度。インプラントが腐食してしまう1,500ppm以上の量を含まないので、使っても問題ありません。

フッ素そのものには自然歯を初期虫歯から守る効果があります。また、歯質を強化することに役立つため、むしろ自然歯のケアのためには使用することをおすすめします。インプラントに対しては、先述のとおり腐食してしまうほどの含有量の歯磨き粉は市販されていません。どうしても気になる場合は、購入前にパッケージの裏面を確認しましょう。

2-2.研磨剤は大丈夫?

続いてよくあるのが研磨剤に関する質問です。研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると、歯の表面についた汚れをとることができるため、愛用している方も少なくないでしょう。また、研磨剤の粒子の大きさも歯磨き粉によって違い、好みに応じて使い分けられるようにラインナップされています。

しかし、インプラント治療後の歯磨き粉にするのはおすすめできません。そもそも研磨剤入りの歯磨き粉は、インプラントだけではなく自然歯にとっても良いことがないのが判明しています。汚れは確かに落ちるのですが、効果は一時的であり、削れた部分に汚れが付きやすくなってしまいます。インプラントもダメージを受けてしまうため、当院ではあまりおすすめしていません。研磨剤が歯茎とインプラントの隙間に入り込んで炎症を起こしてしまう可能性もあります。なるべく研磨剤入りのものは避けましょう。

2-3.顆粒入りの歯磨き粉は?

研磨剤に次いでよくあるのが、顆粒入りの歯磨き粉に関する質問です。これは研磨剤を含めて際していることが多く、あまりおすすめできるものではありません。しかし、粒子の粗い研磨剤ではない、低研磨のもので、以下のようなものであればあまり心配はないでしょう。

  • 歯科医院で販売されているもの
  • 「炭酸カルシウム」「ケイ素」を含まないもの

市販の歯磨き粉を選ぶのが面倒、よくわからないのであれば、迷わず歯科医院で推奨している歯磨き粉を使いましょう。歯の専門家が選んでいるので、歯を傷つけるような素材は入っていないことがほとんどです。また、研磨剤の中でも「炭酸カルシウム」や「ケイ素」といった比較的粒子の粗いものが入っていないものを選ぶのも効果的です。

最近は研磨剤入りとは書かずに顆粒入りとパッケージに記載されているものも少なくありません。ドラッグストアで購入する際には、必ず裏面の成分表示表を確認しましょう。

2-4.化粧品と医薬部外品ではどちらがいい?

かなり歯磨き粉に詳しい患者様からいただく質問です。市販の歯磨きには「化粧品」に分類されるものと、「医薬部外品」に分類されるものがあります。大きな違いは成分で、研磨剤や香料、発泡剤が混ざっているものは化粧品扱いです。一方の医薬部外品に該当するものは、フッ素などの有効成分が含まれているものになります。どちらもパッケージにどちらかの表示が書いてあるので、すぐに判別できます。

この質問に対しての回答は、どちらでもいいになります。患者様それぞれの好みや口の状態に合わせて適切なものを選んで問題ありません。ただし、前述のとおり、研磨剤が含まれている歯磨き粉はおすすめしにくいのが現実です。どうしても気になる場合は、医薬部外品の表示がある歯磨き粉を購入しましょう。また、自身の口の状態がわからない場合は歯科医師に相談しても良いかもしれません。

3.歯磨き以外のインプラントのケア方法

歯磨き粉について解説してきましたが、インプラント治療後の歯のケアは歯磨きだけではありません。残された自然歯も大切にしなければならないため、歯磨き以外の方法も試した方がいいでしょう。また、歯磨きをするにあたって、歯ブラシの選び方にも注意するポイントがあります。特に治療後すぐに今までどおりの歯ブラシではケアしにくいことを覚えておきましょう。

3-1.術後は徐々に毛先の固さを変える

インプラント治療後すぐは、毛先の柔らかい歯ブラシを使用しましょう。治療後すぐの歯茎には、外科手術による傷ができています。この傷を傷めないためには、毛先のや若い歯ブラシで傷を強くこすらずに磨かなければならないのです。普段から硬めの歯ブラシを使っている場合は、術後すぐには使わない方がいいでしょう。歯というより歯茎に対しての処置なので仕方ない側面はありますが、普段使い慣れていない人からすれば違和感を感じてしまうかもしれません。

なお、インプラント治療後ずっと柔らかめの歯ブラシしか使えないわけではありません。術後の説明で渡される歯ブラシを使い続け、しばらくしてからメンテナンスで歯科医師から許可が出れば自分好みの歯ブラシに戻しても良いのです。逆に言えば、術後すぐ傷が治癒するまでは歯科医師の指導に従うようにしましょう。

3-2.毛先が細いものを使用する

インプラント治療後はその歯自体は虫歯と無縁になります。しかし、歯茎の周辺は今までどおりなので、感染症などに注意する必要があるでしょう。特に注意したいのが「インプラント歯周炎」です。これはインプラントと歯茎の隙間に入り込んだ歯周病菌によって起こる特有の病気。予防するには日頃の歯磨きから、この隙間に入り込んだ汚れなどを取り除く必要があります。隙間に入り込むような毛先が細い歯ブラシが推奨される理由でもあります。

インプラント歯周炎予防には「極細」や「超極細」と表記のある歯ブラシを使用するといいでしょう。歯周病はインプラント周辺にだけ起こるものではありませんが、インプラント付近で発生するとインプラント脱落の原因にもなります。毛先の細い歯ブラシで、歯周ポケットに汚れがたまらないようにしましょう。

3-3.タフトブラシやフロスも使用する

ここまで歯ブラシのお話をしてきましたが、歯ブラシ以外の方法でも口のケアをした方がいいでしょう。歯ブラシは確かに歯と歯茎を健康に保つために役立ちます。しかし、歯磨きだけでは歯の汚れを取り除くのに限界もあるのです。そのため、歯の隙間を掃除できるフロスや歯間ブラシ、タフトブラシを使用することをおすすめします。

歯ブラシの毛先が細くても、歯の隙間や歯茎の近くまではなかなかブラッシングできないことがほとんど。インプラント歯周炎だけではなく、残存歯している自然歯の虫歯などに影響を与えます。また、奥歯の裏側も意外と歯磨きしにくい場所なので、タフトブラシを活用してケアをしましょう。

ひとつ注意点があるとすれば、銀歯などの詰め物をしている場合のフロスの使用です。詰め物をしている歯と歯のあいだにフロスを無理にねじ込むと詰め物が外れてしまうことがあります。無理をせず、気になる場合は歯科医師に相談してください。

3-4.困ったら歯科医師に相談を

一概に歯のケアと言ってもやることは実にさまざまで、どんな道具を選べばいいのか、どんな歯磨き粉を使ったらいいのかわからない人もいるでしょう。歯を含んだ口の環境は人によって異なるので、ひとまとめでどんなものがいいのかをおすすめできるものでもありません。道具や歯磨き粉の選択に悩んだら、歯科医師に相談するようにしましょう。

インプラント治療後に歯科医師から、術後のケアについて指導があると思います。これからインプラントと長く付き合っていただくためには大切なカウンセリングでもあります。歯科医師はインプラント治療に際して、各患者様の口の環境をよく観察しているので、適切なアドバイスをしてくれるはずです。この時に、気になっていることはすべて訊いておくといいでしょう。細かいことを言えば、歯磨きの方法まで訊いておくと、インプラントや自然歯を長く大切にすることが可能になるでしょう。

4.インプラント治療後のケアは自力では不十分

インプラント治療後には年に2回、歯科医院でのメンテナンスが推奨されています。実は、インプラント治療後の口の環境を守るためには、自力でのケアだけでは不十分なのです。また、メンテナンスを受けることで、インプラントだけではなく残された自然歯の状態確認やいち早い処置をしてもらえることもあります。自身でのケアとあわせて、必ず年2回は歯科医院でメンテナンスを受けましょう。

4-1.トラブル回避のためには定期メンテナンスを

インプラント治療後には、歯科医師から定期メンテナンスを受けるように言われるはずです。最低でも年に2回の通院が必要で、術後経過の観察とともに、自然歯の状態確認を行います。特に人工物であるインプラントは、何かの拍子にダメになってしまったり、脱落してしまうこともあります。それらを未然に防ぐためにも定期メンテナンスを受けましょう。

定期メンテナンスを受けていると、保証期間内に何かしらのトラブルが発生してもすぐに対応してもらえる可能性が高くなります。保証期間とは、インプラントを製造するメーカが設けた期間のことで、およそ10年間前後設けられています。この期間内に、患者様の恋による損傷や脱落がなければ無償での交換が可能なのです。ただしこの保証を受けるにはメンテナンスを受けておく必要があります。時間も費用も必要ですが、インプラントを大切にし、末永く付き合っていくためには大切なことです。

4-2.歯周病や自然歯の状態も確認

メンテナンスを受けることで、病気の予防につながる可能性が高くなります。例えばインプラント治療を受けた患者様が注意すべきインプラント歯周炎は、歯と歯の隙間、あるいは歯と歯茎の隙間に汚れが蓄積され、そこに歯周病菌が住みつくことで発症します。歯周病になるのはインプラントだけではなく自然歯も同じ。インプラントと合わせて念入りに確認してもらい、汚れを取り除いてもらえます。

また、インプラントは問題ないものの、自然歯は虫歯になります。当然のことではありますが、日頃のケアが行き届いていないと、些細なことで虫歯になってしまうでしょう。インプラントのメンテナンスでは、インプラントだけではなく自然歯の状態や口の中の環境をチェックしてもらえる大事な機会です。同時に確認と処置をしてもらいましょう。

4-3.メンテナンス次第で半永久的に持続する

自身でのケアとメンテナンスをしっかりしておけば、インプラントは耐用年数とされる10年は使うことができます。過去には40年以上も使われ続けたインプラントもあり、一般的に言われている寿命以上に使い続けることができるのです。そのためには、患者様自身のケアと、歯科医師によるメンテナンスは必須。歯磨き粉の選び方からケア用品の使い方、定期メンテナンスまで、この3点がそろって初めて、インプラントがその実力を発揮するでしょう。

最近の歯科医院では、インプラント治療を扱うところも増えています。しかし、中には治療だけでメンテナンスはしていない、していても真剣に診てくれないなどのケースも、残念ながらあるようです。当院では患者様からのご相談から治療、メンテナンスまで一貫して対応します。また、他院で治療を受けた患者様のメンテナンスのご相談も歓迎しています。治療だけではなくメンテナンスのことについても相談したいことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

5.インプラント治療後のケアは3点セットで行いましょう

インプラント治療後のケアは、歯磨き粉・ケア用品・定期メンテナンスの3点を活かして行きましょう。しっかりと歯科医師の指示に従ったケアとメンテナンスができていれば、10年以上使うこともできます。特に定期メンテナンスは重要で、患者様自身では気が付けないトラブルに、いち早く対処することができます。インプラント治療後のケアについてわからないことがあれば、歯科医院に相談してみましょう。当院でも相談を受け付けていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

※本コラムはあくまで一般的な情報として説明しております。高田歯科ではコラム内容で触れてはおりますがあえて対応していない内容もございますが、ご来院いただく患者様に合わせて最適なインプラント提案をさせていただいておりますので、まずは相談ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2021年11月19日