インプラントのデメリットは?適切な選択や対処でリスクを最小限に!
更新日:2025年6月14日
インプラント治療を検討している方の中には、どんなデメリットかが心配な人もいます。審美性に優れ、自分の歯のように機能してくれる魅力的なものですが、必ずしも万能なわけではありません。
インプラント治療を受ける前にデメリットを知っておくことで、本当にインプラント治療を受けるのかどうか、インプラント治療をした後にどう関わっていくのかがより明確になります。
インプラントのデメリットは6つ
- 外科手術が必要
- 顎の骨がなければ治療できない
- 術後のメンテナンスが必要
- 治療費が高額
- 治療期間が長い
- 持病によっては治療できない
なお、上記のようなデメリットだけでなく、インプラントには様々なメリットも存在します。インプラント治療を検討している方は、本記事を参考にデメリット・メリットを総合的に考え、判断してみてください。
1.インプラント治療のデメリット
いいことばかりが表に出ているインプラント治療ですが、まったくデメリットがないわけではありません。患者様の顎の状態や予算感によって一概にデメリットと言えない部分も当然あります。しかし、どんな人でもインプラント治療を受ける前には、どんなデメリットがあるのかをよく知っておく必要があります。
インプラント治療のデメリットを大きく分けると次のとおりです。
- 治療に関わるデメリット
- 治療以外のデメリット
治療とそれ以外のデメリットをきちんと理解しておきましょう。
1-1.治療に関わるデメリット
一番気になるのは治療に関わる面でしょう。インプラント治療は、ブリッジや入れ歯とまったく違うものであり、治療方法も異なります。大前提として、一般の歯の治療とインプラント治療は違うものなので、一般診療と同じ感覚で受診はできません。インプラント治療では特殊な処置や条件が付いてくることを覚えておきましょう。
1-1-1.外科手術であること
インプラント治療と一般診療の最大の違いは外科手術かどうかの違いです。虫歯の治療と違って、一度失った歯を別のもので代用することが目的で、どうしてもメリットに注目しがちです。しかし、インプラント治療は外科手術であり、かつ高度な医療行為であることをしっかりと頭に入れておく必要があります。
例えば土台となる金属部分、インプラントを埋め込むためには顎の骨に穴を空けなければなりません。もちろん、一般診療ではまず行われない処置なので、歯科医も慎重になります。外科手術では、出血や腫れが伴うため、患者様が思った以上の負担が身体にかかります。いくら麻酔を使っているとはいえ、外科手術に耐えられるだけの体力や精神が必要になるでしょう。
1-1-2.顎の骨がなければ治療できない
インプラント治療は、埋め込む器具の構造上、顎の骨が十分になければ治療ができません。骨が十分にあるかどうかはインプラント治療を依頼する歯科医院や提携する病院で、CT検査を受けてみなければわかりません。自分では十分あるだろうと思っていても、実際には顎の骨が痩せてしまっていたり、薄かったりするとインプラントを埋め込むことができず、治療を断念せざるを得ないこともあるのです。
ただし、インプラントを埋め込む前の段階で、顎の骨を増やすための方法もあります。代表的な方法に「骨造成(GBR)法」がありますが、ほかの方法が使える場合もあります。一度CTによる検査が必要なので、気になる方はこちらからお問い合わせください。
1-1-3.メンテナンスが必須
インプラントでは、治療そのものよりも治療後のメンテナンスのほうが大切だと言われています。インプラントは歯の役割をしているとはいえ人工物に変わりありません。虫歯にはなりませんが、インプラント周辺が歯周病菌に感染しやすく、「インプラント歯周炎」を引き起こす可能性があるのです。「インプラント歯周炎」に感染すると、最悪の場合インプラントが外れる原因にもなる、恐ろしい病気なのです。
インプラント治療後は、最低でも年2回の定期メンテナンスが必須です。大切なインプラントを守るためには、自然な歯と同じく、専門の医師にしっかりチェックしてもらう必要があります。当院では、インプラント治療をされた患者様のメンテナンスも承っております。他院で施術された場合も対応しますので、まずはご相談ください。
1-2.治療以外のデメリット
インプラント治療でデメリットが発生するのは治療のときだけではありません。それはインプラントが外科手術であること、そして保険適用外の治療になることに関係しています。治療の面ばかりに目を向けず、治療以外でデメリットとなりうることにもしっかりと目を向けておきましょう。中にはデメリットをカバーできる方法もあるので、合わせて紹介します。
1-2-1.医療費が高額
インプラント治療は、何かしらの疾病を治す目的で行われることは少ないのが現実です。一部例外もありますが、基本的には保険が適用されないため、全額自費負担となります。
1本あたりの治療費は平均して30~40万円と言われていることから分かるとおり、一般の歯科診療よりも高額です。中には格安を謳っているものもありますが、安全かと言われると別問題。かといって超高額だから絶対安心で一生モノというわけでもありません。ただしどちらも通常の診療よりお金がかかることは間違いありません。
ただし、インプラント治療にかかる費用は一部が医療費控除で戻ってくる可能性もあります。詳しくはこちらの記事でも紹介しています。
1-2-2.治療完了までに時間がかかる
ブリッジや入れ歯と比較すると、インプラント治療の完了はかなり時間がかかります。理由は、埋め込んだインプラントが顎の骨と接合するのを待つ必要があるためです。インプラントを埋め込んでも、すぐにアバットメントや外部構造を取り付けできるわけではなく、しっかりと土台が固定できなければ意味がありません。土台となるインプラントが骨と接合するには、ものにもよりますが1~3ヶ月、長い歯科医院では6か月程度様子を見ることもあるのです。
当院で採用しているストローマンインプラントは、埋め込んでからおよそ3週間程度と早い段階で骨との接合ができるため、治療期間の短縮に貢献しています。順調に進めば最初のカウンセリングから最短1ヶ月半で治療を終了する患者様もいます。
1-2-3.持病によっては治療できない可能性もある
インプラント治療は外科手術のため、切開や止血・縫合などの処置が必要です。基本的には治療ができる患者様の方が多いのですが、ごくまれに持病の関係でインプラント治療ができない方もいらっしゃいます。一般的に、インプラント治療ができないと言われる可能性が高い病名や状態の一例は以下のとおりです。
- 重度の糖尿病
- 歯周病
- 骨粗鬆症
- ステロイド服用中
ここで挙げたのはほんの一部ですが、歯科医院によってはインプラント治療ができないと言われる場合もあります。ただ、病状や薬の具合、治療によってインプラント治療が可能になる可能性もあります。他院で過去に「できない」と言われた方や持病をお持ちの方は、ぜひ一度、当院までご相談ください。
2.インプラント治療に伴うリスク(危険)と起こりうるトラブル
インプラント治療における主なリスクや起こりうるトラブルについて詳しく見ていきます。治療を検討する際は、メリットだけでなくリスクについてもしっかり理解しておきましょう。
2-1.外科的手術に伴うリスク
インプラント治療は骨に人工歯根を埋め込む外科的な処置を伴います。そのため、手術そのものに対しての心配や不安を抱く方も多いかもしれません。
しかし、具体的にはどのようなトラブルが起きるのかを事前に知っておくことで、早めの対処や冷静な判断をすることができるようになります。以下では、代表的な外科的手術に伴うリスクについて解説します。
2-1-1.神経損傷
インプラントを下顎の奥歯付近に埋入する場合、顎や唇、顔などの感覚を司る下歯槽神経への損傷リスクが特に高まります。神経に触れることで、手術後に顎や唇のしびれ、感覚の異常、まれに顔面神経麻痺や味覚障害を引き起こすことがあります。
骨の量や質が十分でない場合や、歯周病などで骨吸収が進行している場合もリスクが上がるため、注意が必要になるでしょう。事前の精密検査やCT撮影によって的確な診断を行い、正確な治療計画に基づいた経験豊富な専門医による手術が望まれます。
2-1-2.腫れや出血
手術後に腫れや内出血が生じるのは珍しいことではありません。多くの場合、腫れは手術後3日目頃に最も強くなり、その後徐々に引いていきます。
まれに長期間出血が続く場合がありますが、そのような際は何らかのトラブルが起きている場合があるため、速やかに歯科医院を受診してください。通常は2週間程度で症状が消失しますが、術後の安静と指示通りのケアが重要です。
2-1-3.感染症
インプラント手術後の傷口はデリケートな状態のため、術後の口腔内のケアを怠ってしまうと細菌感染を引き起こすことがあります。
主な症状として、腫れや痛み、発赤、排膿などがみられます。感染が重篤化すると、インプラントの除去や再手術が必要になることも。そのため、医師の指示に従い、抗生物質の正しい服用や丁寧な口腔衛生管理を心がけるようにしましょう。
2-2.健康問題に起因するリスク
インプラントに使用されるチタンは、金属アレルギーのリスクが低い素材として知られていますが、ごく稀にアレルギー反応を引き起こす場合があります。また、糖尿病や高血圧、心疾患、骨粗しょう症などの全身疾患を持つ方は、感染症のリスクが高まったり、インプラントと骨の結合や傷口の治癒に影響を与えたりすることがあります。
まずは金属アレルギーや全身疾患の有無について、事前に申告するようにしましょう。そして、かかりつけの内科医にも相談することで、内科医と歯科医による連携をスムーズに図ることができ、より安全に治療を受けることができます。
2-3.骨との結合で起こり得るトラブル
インプラントは顎骨と結合することによって長期的な安定を得られますが、骨量が不足している場合には、上手く結合することができません。また、喫煙などの生活習慣や口腔内の清掃、全身疾患などによっても、骨との結合に大きな影響を与えることがあります。
インプラントと骨の結合が不十分だとインプラントが動揺し始め、最終的には脱落する恐れがあります。その場合、再手術や骨移植が必要になることもあるでしょう。治療前の精密な検査や診断、セルフケアがトラブル予防の鍵を握ります。
2-3-1.人工歯が割れる・外れる
長期使用による摩耗や歯ぎしり・食いしばりが原因で、インプラントの上部構造(人工歯)が割れたり、外れてしまったりすることがあります。また、噛み合わせによってはインプラント部分に過度な負荷がかかり、割れてしまうことも考えられます。
歯ぎしりや食いしばりを日常的に行っている場合には、インプラントやその他の歯を守るためにも、ナイトガード(マウスピース)の作製を検討しましょう。また、噛み合わせの調整を定期的に行うことで、再発のリスクを下げることが可能です。
2-4.インプラント周囲炎のリスク
インプラント周辺の組織が炎症を起こすインプラント周囲炎は、インプラント治療後に起こりやすいトラブルの一つです。これは清掃不良や、定期健診・クリーニングの怠りが主な原因です。
進行すると、インプラント周囲の骨が吸収され、最悪の場合インプラント自体が脱落してしまうことも。歯茎が痩せることで見た目の変化が生じることもあり、日頃のセルフケアと歯科医院での専門的なメンテナンスが不可欠です。
3.インプラント以外の治療との比較
自分の歯ではないものを作る・入れる方法には、インプラント以外にもブリッジと入れ歯の2つの選択肢があります。もちろんこれら3つには明確な違いがあり、自分の目的や予算で選択するという方法が取れます。3つのメリット・デメリットをきちんと把握して、どの治療を選ぶのかを慎重に検討しましょう。
3-1.インプラントとブリッジとの比較
ブリッジとインプラントの主なメリット・デメリットは次のとおりです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ブリッジ |
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インプラント |
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治療の段階で健康な歯を傷つけてしまうブリッジは、治療の方法としては安上がりですが、周りの歯を傷つけることで虫歯になりやすくなってしまいます。インプラントでは周囲の歯には一切触らないので、安心して治療を受けることができるのです。
3-2.インプラントと入れ歯との比較
続いて入れ歯とインプラントの比較です。主なメリット・デメリットは次のとおりです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
入れ歯 |
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|
インプラント |
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入れ歯は治療が簡単なものの、一方で噛み心地に違和感があり、発話にも影響することがあります。また、人によっては入れ歯に付いているバネの影響で傷みを感じることもあります。インプラントでは噛み心地や発話には影響はなく、手入れも普段の歯磨きでできるので、自分の歯と同じように扱うことができるのです。
3-3.総合的にはインプラントが有効!インプラントの主なメリット
ブリッジと入れ歯、インプラントのメリット・デメリットを比較しましたが、総合的に見ればインプラントが日常生活での利便性の面や口腔の健康面ではもっとも有効な方法です。費用が高かったり、治療に時間がかかるのは高度な医療行為なので仕方ありません。しかし、それ以外の面ではブリッジ・入れ歯にはないさまざまなメリットがあると言えます。
3-3-1.周りの歯を削らない
ブリッジや入れ歯では、治療のために健康な歯を削る可能性があります。健康な歯に傷がつくと、その部分から虫歯菌が侵入して虫歯になりやすくなってしまうのです。インプラントでは周囲の健康な歯には触れないため、虫歯になりやすくなることもありません。外科手術によって顎の骨に穴を空ける必要はありますが、しっかりした手術環境が整えられ、感染症対策も万全に整えられいるため安心して手術を受けられます。
3-3-2.顎が痩せるのを防げる
インプラント以外の方法で治療すると、顎の力が分散してしまうため噛み心地に問題が発生することもあります。顎の力がしっかり伝わらないということは、その分顎の筋肉が使われないことになってしまうため、顎の骨や筋肉が痩せてしまう原因にもなるのです。インプラントは、顎の骨にインプラントを埋め込むため、顎の力をしっかり伝えることができ、結果的に顎の骨や筋肉が痩せてしまうことが少なくて済みます。
3-3-3.美観を損なわない
ブリッジや入れ歯では、挿入している箇所のバネや金具が見えてしまうことがあり、審美性が劣ってしまう可能性があります。歯の部分となる材料を選ぶこともできますが、見た目が自然歯に近いほど高額かつ保険適用外になってしまうのです。インプラントでは土台となる部分に自然歯と見た目が変わらない上部構造を被せるため、審美性を損なうこともありません。
これら以外にもインプラントのほうが優れている点はいくつかあります。なお、ブリッジや入れ歯、インプラントすべてで定期的なメンテナンスが必要な点は変わりません。
4.インプラントにまつわる誤解
非常に魅力的なインプラントですが、巷ではさまざまな誤解や噂も流れています。原因はほかの病気の治療であったり、単なる思い込みであったりとさまざまです。特によく言われる誤解に関しては、インプラント治療の前に知って置いた方がいいでしょう。正しい知識を持ってインプラント治療に対する誤解を解きましょう。
4-1.MRIが受けられない?
心臓にペースメーカーを埋めている人は、MRIが受けられません。原因はペースメーカーが精密機器であること、金属でできていることが挙げられます。MRIは磁気を使って身体の内部を撮影するため、磁気に弱い素材を使用していると誤作動の原因になりかねません。また、磁気が走ることで人体に悪影響を及ぼす可能性がある金属が身体の中に入っていると非常に危険です。インプラントでも金属が使われるため、同じようにMRIは受けられないという噂がたったのでしょう。
しかし、インプラントで使用される金属はチタンであり、磁気を通さない金属です。そのため、インプラント治療を受けた後でも問題なくMRIを受けることができます。どうしても心配な場合は、インプラント治療前に歯科医に確認してみましょう。
関連記事:インプラント治療後にMRI検査はできない?噂の真相と注意点を解説
4-2.インプラントは老後までずっと使える?老後のデメリットは?
結論から言うと、インプラントは一度埋め込んだからと言って永久につかえるものではありません。インプラントは年数とともに上部構造が劣化していき、溶けたり削れたりします。あまりにも劣化がひどいと交換する場合もありますが、定期的なメンテナンスを受けることでインプラントの寿命を伸ばすこともできるのです。
一般的にインプラントの寿命は10~15年程度と言われていますが、過去には40年以上同じインプラントを使い続けた患者様の記録も残っています。一生とは言えませんが、きちんと定期メンテナンスを受けていれば、メーカーが推奨する寿命よりも長く使用できます。当院で採用しているストローマンインプラントは、特に寿命が長いことで有名なインプラントで、メンテナンスを怠らなければしばらく交換する必要もありません。
メンテナンスを怠らず老後も使い続けることができれば、食事をしっかり噛んで楽しめますし、歯の見た目も自然なので若々しい印象を周囲に与えられるでしょう。咀嚼機能が低下すると認知症のリスクが高まるため、健康を維持するうえでもインプラントは重要です。
ただし「老後までインプラントを使いたい」「老後にインプラント治療をする」という場合は以下の点に注意しましょう。
4-2-1.年齢的に「持病持ち」「顎の骨が少ない」というリスクを抱えている可能性が高い
先ほども解説したように、持病持ちや顎の骨の量が少ない人の場合は、インプラント治療をできないケースもあります。とくに老後を迎えると、年齢的に「心疾患・糖尿病・骨粗鬆症」など疾患を抱えることも珍しくありません。顎の骨の量が少なければ、骨移植や先述の骨造成などで骨を増やす必要があります。
上記のように高齢者は疾患リスクが高まるため、老後にインプラントを行う場合は、自分の担当医と連携し「疾患治療の服薬を一時的に止める」などの対応が必要となるでしょう。
4-2-2.体力的な問題で手術を受けられないケースもある
インプラント治療は外科手術が必要なため、体力がない人では治療に耐えられない可能性もあります。顎の骨の量が少ないケースでは別途で骨造成などの手術が必要なため、余計に体力を消耗するでしょう。
インプラントは、手術後の定期的なメンテナンスも必要です。メンテナンスでは通院する必要があるため、体力のない高齢者ではかなり負担がかかるかもしれません。メンテナンスを怠るとインプラント交換の必要性も発生するため、通院できる体力を持っているかは重要です。
4-2-3.インプラントと骨の結合までに時間がかかる
インプラントでは骨にボルト(インプラント体)を埋め込んで結合させる必要があります。しかし高齢者の場合は肉体が弱っているため、骨とボルトがうまく結合しないかもしれません。とくに骨粗鬆症などの疾患を抱えている人は、結合までに時間がかかることも多いです。
4-2-4.免疫力が低いため細菌感染が発生しやすい
インプラント治療では歯茎を切開する必要があるため、免疫力の低い高齢者では傷口から細菌が侵入するリスクもあります。細菌に感染した際にかかる疾患としては「インプラント周囲炎」が挙げられます。インプラント周囲炎を発症すると、歯周病と似た症状(口臭・出血・腫れなど)が発生して、最悪の場合はインプラントが抜け落ちるかもしれません。
細菌に感染しないためにも、体力を考慮しつつ通院によるメンテナンスや日頃のケアに取り組むことが大切です。
関連記事:インプラントで老後が悲惨に?老後のメリット・デメリットを解説
4-3.他院で「できない」と言われたら諦めるしかない?
インプラント治療のできる・できないの判断は歯科医師の技量や経験、提携する病院や手術環境に大きく左右されます。そのため、A歯科医院では「できない」と言われた患者様が、B歯科医院では「治療できる」と言われるケースも珍しくありません。つまり、一度「できない」と言われても諦めてしまう必要はないのです。
当院にも、連日多くの患者様から「他院でできないと言われた」と言ったご相談を受けます。根拠なくその歯科医が判断したわけではありませんが、当院では少しでもインプラント治療ができないか、患者様と一緒に考えていきます。もし他院で「できない」と言われたけどインプラント治療を諦められない方は、ぜひ一度お問い合わせください。まずはお話からしっかりとしていき、インプラント治療ができる方法はないかを考えていきましょう。
関連記事:インプラントができないと言われたときに考えられる8つの理由と対処法
5.デメリットやリスクを最小限にするためのポイント
インプラント治療におけるリスクは正しい知識と準備、そして日々のケアや生活習慣の見直しによって最小限に抑えることが可能です。
ここでは、インプラント治療を安全かつ確実に受けるために重要なポイントをご紹介します。これらのポイントを押さえることで、治療の成功率を高め、安心してインプラント生活を送ることが期待できるでしょう。
5-1.信頼できる歯科医院を選ぶ
インプラント治療は高度な技術と豊富な経験が要求されるため、信頼できる歯科医院を選ぶことがとても重要です。治療実績が豊富で設備の整った歯科医院は、万が一のトラブルにも迅速に対応できます。
また、歯科用CTの導入やインプラント治療の専門性にも注目し、過去の患者さんの口コミや評価を参考にしましょう。事前にカウンセリングや相談を受け、納得できるまで説明を受けることもポイントです。しっかりとした医院選びが治療の安全性や満足度に大きく影響します。
5-2.事前に十分な説明・診断・検査を受ける
インプラント治療は外科手術を伴うため、事前の精密な検査や診断が治療の成功を左右する重要な要素となります。また、その検査結果を元に治療計画を立て、治療前には歯科医師から治療の流れやリスク、費用、治療期間に関する説明を受けるのが一般的です。
そのため、納得のいく説明がない場合や、診断・検査が不十分な場合は注意しなければなりません。自分自身が治療内容やインプラント治療のメリット、デメリットを理解することが不安やリスクを減らすことにつながるため、少しでも疑問や不安に思うことがあれば、積極的に質問しましょう。
5-3.術後の口腔ケアを徹底する
インプラント治療後は、天然歯と同じくらい丁寧な口腔ケアが求められます。特に術後は、傷の治りを妨げることのないよう、歯科医師の指示通りにホームケアを行うことが大切です。
毎日の正しい歯磨きやフロスの使用で、インプラント周囲の歯茎も優しく清潔に保ちましょう。また、歯垢や歯石がたまりやすい部位についても歯科衛生士から指導を受け、トラブルを未然に防ぐ習慣を身につけることが重要です。
5-4.定期的なメンテナンスを受ける
インプラントは一度入れたら終わりではなく、長期的な健康と機能を保つためには定期的なメンテナンスが必要です。歯科医院でのメンテナンスでは、クリーニングはもちろん、インプラント体やその周囲の組織の状態チェック、歯垢・歯石の除去、噛み合わせの調整などが行われます。
初期は月1回程度、その後は3~6か月ごとの検診を目安に定期受診し、早期発見・早期対処を心がけましょう。これにより、インプラントの寿命が大きく延びる効果も期待できます。
5-5.生活習慣を改善する
インプラントの成功と長持ちのためには、健康的な生活習慣が必要です。特に喫煙や過度な飲酒は血流に影響を与え、インプラントの定着や炎症リスクを高めるため、治療前後は控えることが望ましいです。
また、バランスの良い食生活を心がけることや睡眠やストレス管理にも気を配ること、身体全体の免疫力アップを目指すことが、インプラント治療の成功率をさらに高めることができるでしょう。
6.インプラントと正しく付き合うためにもデメリットの把握を
インプラント治療に関わらず、すべての医療行為にはデメリットがつきものです。特にインプラントはいい面ばかりがクローズアップされ、デメリットにはあまり注目されていません。これからインプラント治療を検討する人は、今一度インプラント治療のデメリットを再確認しておきましょう。わからないことがあれば、ぜひ高田歯科クリニック(杉並区荻窪)までご相談ください。
※本コラムはあくまで一般的な情報として説明しております。高田歯科ではコラム内容で触れてはおりますがあえて対応していない内容もございますが、ご来院いただく患者様に合わせて最適なインプラント提案をさせていただいておりますので、まずは相談ください。
カテゴリー:インプラント&歯科ブログ 投稿日:2021年9月3日