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院長 高田 徹

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インプラントに副作用はある?予防法や歯科医の選び方も解説


インプラント治療を受けようと考えている場合、副作用がないのか不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに副作用のリスクはゼロではありません。しかし軽微な内容が多く、じゅうぶん予防や対処ができるものばかりです。

この記事では、インプラントの副作用について解説します。具体例はもちろん、副作用以外のリスクの例や予防法についてもまとめます。治療を受けるかどうかの判断材料として、あるいは対処方法の確認として、インプラントをご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

▼この記事でわかること
  • インプラント治療の副作用のリスクは高くない
  • 副作用の例としては、腫れ・発熱、出血・痛み、内出血・あざ、しびれ・知覚障害、上顎洞炎、金属アレルギーがある
  • 副作用以外の術後のリスクとしては、インプラント周囲炎、見た目の問題、インプラントと骨が結合しないことがあること
  • 歯科医選びで見るべき点は、CT検査による状態把握、綿密な手術計画、適切な事前処理、アレルギーの確認といったことを行っているか
  • 自分でできる副作用の予防は、患部を刺激しない、処方された薬を飲む、患部を冷やす、激しい運動や長時間の入浴と飲酒を避ける

インプラント治療の副作用はほとんどが軽く重症化しづらい

インプラント治療を受ける際には確かにリスクもありますが、適正な治療を受けた場合にも生じる「副作用」のリスクはあまり高くありません。以下にいくつか例を挙げますが、ほとんどが軽微なもので重症化しづらいと言えます。

腫れ・発熱

まず、起こりやすい副作用に腫れや発熱があります。とくに埋め込むインプラントの数が多いとき、骨移植や抜歯などを伴うときに起こりやすくなります。

しかし手術直後の腫れは自然な免疫反応なので、それほど心配する必要はありません。通常は術後2~3日で治まります。ただし長引くときは感染などトラブルの可能性が考えられます。

関連記事:インプラント治療の術後に気を付けることとは?痛みや腫れを感じないために

出血・痛み

次の副作用の例は出血・痛みです。インプラントは歯茎を切開して処置を行いますが、切開したところから出血するのは当然のことです。ほとんどの場合、数日から1週間程度で治まります。

手術で止血の処置を行うため、ひどくなることはほとんどありません。しかし中には通常以上に出血する場合もあります。また運動や入浴、飲酒などで血流がよくなったりすると、出血量が増える可能性が高まります。

関連記事:インプラントは痛くない?痛みを感じやすい原因やタイミング別の痛みや症状の度合い

内出血・あざ

インプラントの手術の後、内出血により頬や顎・首などの皮膚の表面にあざが生じることもあります。下あごの治療の場合、女性の場合に起こりやすい傾向があります。

ただしそのままにしていても2~3週間で消えるのが一般的です。とくに不安に感じる必要はありません。

しびれ・知覚障害

そのほか場合によって起こる副作用として、しびれや知覚障害が挙げられます。これまでの例は比較的誰にも起こりやすいものでしたが、しびれや知覚障害は手術時に下顎神経に触れたりした場合に起こることがあります。つまり厳密には治療そのものが原因で生じる副作用ではありません。

しびれや知覚障害の症状が出た場合は、経過を見る、治療を行うことが一般的です。しかし経過や状況によってはインプラントを撤去することもあります。

関連記事:インプラント治療で起こり得る神経損傷の症状や原因と、その治療法

上顎洞炎(じょうがくどうえん)

「上顎洞炎(じょうがくどうえん)」とは鼻の奥にある上顎洞と呼ばれる空洞が炎症を起こした状態で、副鼻腔炎の一種です。上顎へのインプラント手術で、粘膜に傷がついて細菌が入り込んだ場合に起こります。つまりこちらも厳密な意味での副作用ではありません。

鼻水・鼻づまり、違和感、頭痛などの症状があります。薬物治療、歯科治療、外科手術などで対処します。

関連記事:インプラントの術後感染とは?対処と予防の方法を解説

金属アレルギー

埋入したインプラントが原因で、まれに金属アレルギーになることもあります。しかし基本的には起こることはないと言えるでしょう。多くのインプラントは金属アレルギーになりにくいとされるチタンが使われているためです。

また事前に金属アレルギーがあるか確認することで容易に対処することができます。

関連記事:インプラント治療における「人工歯」の素材の種類や費用まとめ

副作用以外の術後のリスク

これまではインプラントの副作用について見てきましたが、ここからは副作用以外の術後のリスクについて解説していきます。こちらも多くのケースで、事前の確認や日常的なケアで避けることができます。

インプラント周囲炎になる

まずインプラントのリスクの代表例としてインプラント周囲炎が挙げられます。これは、インプラントの周囲に細菌性のプラークが溜まって起こる炎症のことです。出血したり膿が出たりすることがあるほか、放置しておくとインプラント体が見えるようになり最終的に脱落することもあります。

日常的なブラッシングやフロスによる食べかすの清掃、定期的な通院とプラーク除去で防ぐことが可能です。ただし天然歯の歯周炎と比べ自覚しづらい点には注意が必要です。

見た目の問題が起こる

適切な処置が行われ適切なケアをしていれば自然に見えるのがインプラントの特徴ですが、場合によっては見た目の問題が起こってしまうこともあります。具体例としては、歯肉がやせてインプラントの歯がほかの歯より長く見える、歯茎が下がって金属部分が見えてしまうなどが挙げられます。

信頼できる歯科医選びはもちろん、手術後のケアや通院によるメンテナンスを続けていくことが大切です。

インプラントと骨が結合しない

また、インプラントと骨が結合しないこともある点もリスクの1つです。インプラントはチタン製の人工歯根と骨が結合することで安定します。しかし骨粗しょう症になっていたり術後に細菌感染したりした場合など、うまく結合しないことがあります。結合しないときは再び骨造成を行い再手術しなくてはなりません。

予防のためには、事前の検査でリスクを発見して対処しておくこと、口内を衛生的に保つことが重要です。

副作用の予防はよい歯科医選びが重要

副作用が起こらないよう予防するためには、よい歯科医選びが重要になります。ここでは、副作用やリスクを避けるためによい歯科医が行っていることを解説します。ホームページを見たり相談時に聞いてみたりして、以下の対応を行っているか確認してから歯科医を選ぶようにしましょう。

関連記事:インプラントのカウンセリングは必要?目的・伝えるべきこと・費用も解説

CT検査による状態把握

まずCT検査による状態の把握です。インプラントの施術にCTは不可欠だと言えます。

神経や血管の位置を正確に把握することで、施術時に触れたり傷つけたりしないよう注意することが可能になります。それにより、知覚障害やしびれを予防できます。さらに上顎の骨量・上顎洞の状態を確認することで、必要に応じて事前の処置を行うことが可能です。事前処置は上顎洞炎予防につながります。

このようにCT検査を行うことで、さまざまなリスクを予防し安全な施術を行うことが可能です。ホームページの設備紹介のページや相談に訪問したときなどに院内設備などを見たり直接質問したりして、CT設備の有無や使い方を確認しましょう。

綿密な手術計画

経験豊富な歯科医は、適切な状況把握を行ったうえで綿密な手術計画を立てています。細かい点まで配慮した計画をあらかじめ立てておくことで、リスクを避けた施術が可能です。

CTの項で解説したように、検査結果に応じて注意すべきポイントを計画に盛り込んでいきます。より緻密な施術のためには、正確に埋入するためのマウスピース「サージカルガイド」を使用します。

相談時にどのような計画を立てているのか質問したり、ホームページの施術の流れや事例紹介をチェックしたりしましょう。

適切な事前処理

さらに状態に応じて適切な事前処理を行うことで、副作用や術後のリスクを低減しています。たとえば上顎洞炎のリスクを減らすため、骨量が足りない場合にインプラント埋入の前段階として骨造成を行ったりします。

事前処理をした事例を確認するなどの方法で実績を把握することが可能です。

関連記事:インプラント手術時の麻酔の種類~痛みや怖さも心配なしの静脈内鎮静法も解説~

アレルギーの確認

金属アレルギーを避けるために、事前にアレルギーの確認を行います。具体的には、治療前にパッチテストを行う、問診でアレルギーの有無を確認するなどです。

事前にアレルギーがあるとわかっていれば、ジルコニアなどアレルギーが起こりにくい素材のインプラントを選ぶことが可能になります。やはり事前の確認と対処がトラブルの予防につながります。

自分が金属アレルギーだとわかっている場合や疑われる場合は、対応可能か確認しましょう。

自分でできる副作用の予防

副作用やリスク低減のためには歯科医選びが重要ですが、手術を受けてからは自分が行動に気を付けて予防することが不可欠です。次に、自分でできる副作用の予防方法について見ていきましょう。

患部を刺激しない

まず、患部を刺激しないようにすることが大切です。舌や指で患部に何度も触れると出血や痛みの原因になるためです。手術を受けた後は気になるかもしれませんが、できるだけ触れないよう意識しましょう。

そのほか患部を刺激しないよう、食べ物や飲み物にも注意が必要です。硬い食べ物、辛い食べ物、極端に熱かったり冷たかったりする食べ物は避けるようにしましょう。傷口がふさがって落ち着くまでは、柔らかいもの、優しい味付けのものを意識的に取るようにしてください。

処方された薬を飲む、指示を守る

当然と言えば当然ですが、処方された薬を指示通りに飲むこと、そのほか生活面などでの指示を守ることも大切です。処方された薬や指示には意味があります。指示を守ることでトラブル発生を避けることが可能です。

薬を指示通りに飲むことで、腫れや発熱・痛みを抑えたりすることが可能になります。そのほか生活面での指示を守ることも当然リスク低減につながります。

患部を冷やす

必要に応じて、患部を冷やすことも副作用の予防になります。患部を冷やすことで、血行が過度に促進されるのを防ぐことができます。その結果、腫れや内出血を抑えることにつながります。

冷やす際は氷で直接冷やしたりせず、濡れたタオルなどで冷やす程度にしておきましょう。また必ず冷やさなければならないわけでないため、腫れが引かなさそうな場合などの対処として行うのが適しています。

激しい運動、長時間の入浴、飲酒を避ける

激しい運動、長時間の入浴、飲酒を避けることも副作用予防につながります。いずれも必要以上に血行を促進してしまう行動です。血行が良くなりすぎると出血や内出血の原因になります。これらの行動を避けることで、血行を一定以下に抑えて出血や内出血を予防可能です。

ただし、喫煙などで血行が悪くなりすぎると骨の結合に悪影響を及ぼします。過度の血行をとどめる程度にし、普段と同じぐらいの適切な血行を保つようにしましょう。

インプラントのメリット

インプラントには確かに副作用やトラブルのリスクがありますが、適切な対処で予防できるほかリスクを大きく上回るメリットもあります。ここでは、インプラントのメリットについて確認しておきましょう。

見た目が自然で審美性が高い

まず、ほかの歯の治療法と比べても見た目が自然で審美性が高いことが挙げられます。

人工歯の素材にもよりますが、天然歯と区別がつかないほどほかの歯となじみます。色や透明感を調整できるため、人工的な印象がなく自然です。また歯茎に埋め込むため、自然に生えている歯のように見えます。

さらに骨に直接刺激が加わりやすいため、長い目で見たときも骨がやせにくく見た目の老化を抑えることができます。

しっかり食べ物を噛める

機能面でも、インプラントはしっかり食べ物を噛むことができます。

インプラントは歯茎に直接埋め込むため、自然の歯とほとんど同じ噛み心地が得られます。噛むときも力が入るので、硬いものや粘り気のあるものもしっかり咀嚼することが可能です。

食材を選ばず食事が取れるので栄養バランスが偏ることもなく、食事のストレスを感じずに済むためQOLも高まります。

虫歯にならない

インプラントは人工歯のため、当然虫歯にもなりません。年齢を重ねると唾液の分泌量が少なくなり、虫歯になりやすくなります。しかしインプラントは口内環境が変化しても虫歯になることはありません。

ただし不衛生にしているとインプラント周囲炎になるリスクがあります。インプラント周囲炎は歯周炎と比べて自覚しづらく進行しやすいという側面があります。虫歯にならないからと言ってもケアが不要なわけではなく、日常的なブラッシングやフロスによる食べかす除去が必要です。

インプラントの副作用についてよくある質問

インプラントの副作用について、よくある質問と回答をまとめました。

インプラント手術後に腫れや発熱が起こるのはなぜですか?

腫れや発熱は手術直後に起こりやすい副作用で、特にインプラントの埋入本数が多い場合や、骨移植・抜歯を伴う場合に生じやすくなります。これは自然な免疫反応であり、通常は術後2〜3日で治まるため過度な心配は不要です。ただし長引く場合は感染などのトラブルが疑われます。

手術後の出血や痛みはどのくらい続きますか?

インプラント手術では歯茎を切開するため、ある程度の出血や痛みは避けられません。手術中に止血処置を行うため、ひどくなることはほとんどなく、数日から1週間程度で治まるのが一般的です。ただし運動や入浴、飲酒などで血流がよくなると出血量が増えることがあります。

上顎洞炎とはどのような症状ですか?

上顎洞炎は鼻の奥にある上顎洞が炎症を起こした状態で、副鼻腔炎の一種です。上顎へのインプラント手術で粘膜が傷つき細菌が入り込んだ場合に発症し、鼻水・鼻づまり・違和感・頭痛などの症状が現れます。薬物治療や歯科治療、外科手術などで対処します。

副作用やリスクを避けるために、よい歯科医はどのように選べばよいですか?

よい歯科医を選ぶには、いくつかのポイントを確認することが大切です。具体的には、神経や血管の位置を正確に把握するためのCT検査を行っているか、サージカルガイドの使用など綿密な手術計画を立てているか、骨造成などの適切な事前処置に対応しているか、金属アレルギーのパッチテストや問診を実施しているかなどが挙げられます。ホームページや相談時に確認しましょう。

自分でできる副作用の予防方法はありますか?

副作用の予防には日常的な行動が重要です。具体的には、舌や指で患部に触れない、硬い・辛い・極端な温度の食べ物を避ける、処方された薬を指示通りに服用する、必要に応じて患部を冷やす、激しい運動・長時間の入浴・飲酒を控えるなどが挙げられます。

インプラントの副作用はじゅうぶん予防できる

インプラントの副作用は軽微なものが多く、多くの場合術後に自分が注意することで悪化を予防できます。一部の予防は歯科医に頼らざるを得ませんが、それもしっかりした歯科医を選ぶことで対処してもらえます。副作用のリスクは大きく下がるでしょう。

もしもインプラントの副作用で不安を感じているなら、私ども高田歯科クリニック(杉並区荻窪)にご相談ください。手術のご相談はもちろん、セカンドオピニオンとして客観的なアドバイスもご提供いたします。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2026年5月19日