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インプラントのメンテナンスはしなくても大丈夫?方法や期間を解説

インプラント治療を受けると必然的にメンテナンスが必要となります。一度入れると半永久的に使えると言われるインプラントですが、長く付き合っていくためには歯科医師やインプラントメーカーが推奨する期間でメンテナンスを受けることが大切です。

本記事ではインプラントのメンテナンスがなぜ必要なのか、いくらぐらいかかるのか、メンテナンスをしなかった場合どうなるのかについて詳しく解説します。

1.インプラントはメンテナンスが必要

大前提として、インプラント治療を受けた後は、インプラントがダメになるか、患者様が亡くなるまでのどちらかでメンテナンスが必要になります。自然歯の代わりを務めるインプラントですが、あくまでも人工物のため、体内にとって異物であることは変わりはありません。身体に異常が起きていないか、インプラントの状態は問題ないかなど、様々な観点でチェックする必要があります。このチェックのことを「メンテナンス」と呼んでいます。

一般的にインプラントのメンテナンスは年に2回、大まかに分けて半年に1回は必要です。つまり、埋め込み手術が終わった後も、インプラントのメンテナンスのため、歯科医院に最低でも1年に2回は通う必要があるということになります。

もし万が一、インプラントに異常が見つかれば、その異常を改善するための処置や場合によっては再手術が必要になることもあります。素早い判断と処置が求められるため、年に2回必ずメンテナンスを受けるようにしましょう。

2.インプラントのメンテナンスが必要な理由

インプラントに異常があると言っても、自覚症状がない場合がほとんどです。また異常がない場合であっても、メンテナンスをきっちり受けておくことで、患者様にとってメリットがある場合も少なくありません。主には次のような観点でメンテナンスが必要とされています。

  • インプラント歯周炎の予防のため
  • 自然歯の寿命を延ばすため
  • メーカー保証を受けるため

2-1.インプラント歯周炎の予防のため

インプラントは外科手術を伴うため、手術室の環境や使用する器具に関しては、徹底した衛生管理が求められています。しかし、これらの対処をしたからといって、完全に感染症を防げるわけではありません。切開した箇所に細菌が入り込んで術後に化膿したり、インプラント周辺の衛生環境が良くなかったがために病気にかかったりと、さまざまなリスクをはらんでいます。

特に注意が必要なのがインプラント歯周炎です。切開した場所やインプラント周辺に歯周病菌が付着することで発生する病気で、最悪の場合インプラントだけではなく、残っていた自然歯も脱落する可能性もあります。インプラント歯周炎は、初期には自覚症状が現れにくい病気です。定期的なメンテナンスを受けておくことで、早期発見と早期治療につながりやすくなります。

一般的に歯周病菌を持っている患者様は、先に歯周病の治療が行われます。しかし、事前検査の段階で歯周病と判断されない場合もあるので、事前検査の結果だけで安心をせず、メンテナンスできっちり見てもらうようにしましょう。

2-2.自然歯の寿命を延ばすため

メンテナンスと言うと、人工骨に対して使われることが多い言葉ですが、インプラント治療後のメンテナンスには自然歯の観察を行う目的もあります。インプラントは基本的に、1本単位から治療が可能な手術方法です。当然その周辺には自然歯が残っており、これらの環境も守っていく必要があります。

具体的に自然歯の寿命を伸ばすための方法として、虫歯や歯周病のチェックだけではなく、歯石の除去なども該当します。歯は一生付き合っていく大切な体の部位です。1本だけで人工物が入っていたとしても、残っている歯を大切にしなければならないことに変わりはありません。インプラントだけではなく、口全体の環境をバランスよく観察していく必要があるのです。

特に歯周病に関しては、インプラントを埋め込んだ場所以外でも発病するリスクはあります。前述の通り放置しておけば、インプラント・自然歯ともに脱落してしまう恐れもあります。定期メンテナンスでインプラントだけではなく、自然歯の状態もチェックしてもらいましょう。

2-3.メーカー保証を受けるため

一般的なインプラントには、保証期間が設定されています。これは万が一埋め込んだインプラントに、患者様の故意による破損以外の不具合が発生した場合に、代替品と交換するための制度です。インプラントの種類とメーカーにもよりますが、保証期間はだいたい5~10年で設定されています。仮にこの期間内に、インプラントの不具合によって脱落してしまった場合は、再手術の負担をすることなく新品のものに交換してもらうことができるのです。

ただしこの保証を受けるためには、メンテナンスをきちんと受けておく必要があります。あくまでも保証の対象は、患者様の故意による破損以外の不具合。メンテナンスを受けていないにも関わらず異常が発生した場合は、この制度の対象外となってしまうのです。実際にメンテナンスを受けていないために、保証の対象にならなかった患者様も少なからず存在します。保証を受けるためと言うと聞こえは悪いですが、万が一の時のことを考えて、メンテナンスを受けておくことをおすすめします。

3.インプラントのメンテナンスにかかる期間や費用

年に2回とはいえ、インプラントのメンテナンスのために歯科医院を受診する必要があることに変わりはありません。メンテナンスにかかる時間や費用はどのくらいなのでしょうか。またこのメンテナンスに終わりはあるのでしょうか。自分でできるメンテナンスやケアの方法も含めて、詳しく解説していきます。

3-1.期間は半永久的

インプラント治療を受けた以上、メンテナンスは半永久的に受ける必要があります。極端に言ってしまえば、インプラントがダメになるか、それとも患者様が亡くなってしまわれるかまでメンテナンスは続くのです。人の口腔状態は日々変化しています。仮に5年メンテナンスを続けていたからといって、口腔状態が完璧になることはありません。

一般的にインプラントの耐用年数は10~15年と言われています。しかしこれはあくまでも平均的な数字で、長いものであれば20年、それ以上使われているインプラントも存在しています。最長記録は、世界で初めてインプラントを埋め込んだ患者様の例で、その期間はなんと40年以上。後にも先にもこの記録は未だ塗り替えられていません。

つまりきちんとしたメンテナンスを受けていれば、半世紀でも使える可能性がインプラントにはあるのです。

3-2.費用は3,000~5,000円

インプラント治療は自由診療のため、健康保険による医療費の一部軽減がなく、全額自費負担です。例外もありますが、ほとんどの患者様はデンタルローンなどを駆使しながら、インプラントの治療費をお支払い頂いています。ではメンテナンスの場合どうなのかと言われると、手術同様、自由診療のため全額自費負担となります。

そもそも自由診療と保険診療の適用の違いは、日常生活に支障をき+ような疾病や故障を回復する目的で医療的行為を受けるか否かにあるのです。インプラントの場合、虫歯や歯周病で歯を失ったからという理由では、保険の適用にはなりません。代替物として入れ歯やブリッジといった選択肢ができ、保険適用もされるため、現状インプラントでは一部の例外を除いて保険は適用されません。

メンテナンス1回の費用は3,000~5,000円が目安。歯科医院の中にはクレジットカードでの支払いができないところもあるので、事前に確認しておきましょう。

3-3.セルフケアでもメンテナンスできる

万全なメンテナンスではありませんが、インプラントはセルフケアもできます。ただしあくまでも、歯磨きなどの日常的に出来るケアの一環としてのメンテナンスに過ぎません。きちんとしたメンテナンスを受けるのであれば、必ず年2回以上、歯科医院に通うようにしてください。その時に、ケアの方法についてもアドバイスを受けておくといいかもしれません。

3-3-1.ブラッシング

一般的に言われる歯磨きのことで、インプラントでも同じように歯を磨いて構いません。人工物なので歯磨きは必要ないと思われがちですが、歯そのものではなく、それを支える歯茎一帯のケアのために必要です。ブラッシングを丁寧にしておくことで、歯周病予防にもつながります。

やり方は通常の歯磨きと大きく変わりはありません。意識することとしては、強く磨きすぎないこと、歯茎をマッサージする感覚でブラッシングすることの2点です。強くこすりすぎてしまうと、人工歯の表面が削れてしまったり、出血の原因となる可能性もあります。やさしくマッサージするようなイメージでブラッシングしましょう。

3-3-2.フロス

歯と歯の隙間に糸状のものを差し込んで、あいだに詰まった汚れや歯垢を落とす目的で使われるのフロスです。一般的に100円ショップなどで売っているもので十分ですが、無理をして歯の間に差し込んだりすると、ごくまれに、インプラントの上部構造が外れてしまうこともあるようです。無理やり引き抜くことなく、優しく引っ張りあげるようにしましょう。

歯間ブラシでも使い方は同じです。上に引き抜く必要がないため脱落の心配はありませんが、歯の位置によっては使いにくさを覚えることもあります。可能であればフロスと歯間ブラシを使い分けることが望ましいです。

3-3-3.デンタルリンス

決まった量を口に含めて、すすぐことで殺菌消毒効果が得られるのがデンタルリンスです。口臭ケアの目的で使われることが多いですが、何かしらの理由で歯磨きができない箇所に対して使われることも珍しくありません。場所を選ばず水も必要ないため、最も手軽なケアの方法といえるでしょう。

欠点としてはインプラントを埋め込んですぐにはデンタルリンスができないことです。その性質上、傷口に入り込むと痛みを伴う場合があり、場合によっては患部が炎症することもあります。歯科医師のOKが出るまで、デンタルリンスは極力使わないようにしましょう。

4.歯科医院でのメンテナンスの流れ

歯科医院でのメンテナンスは流れはどうなっているのでしょうか。埋め込み手術までの期間や工程は、歯科医師や採用しているインプラントによって多少異なっていました。メンテナンスの場合は、大まかな流れに違いはありません。大きく3つの工程で行われ、細かくチェックが行われます。インプラントと長く付き合うためには、大切なことばかりです。

4-1.口腔状態やかみ合わせの確認

虫歯や歯周病といった口腔状態の確認や、治療後噛み合わせに変化がないかなどを確認します。虫歯や歯周病が見つかれば、そちらの処置を別途開始しますし、噛み合わせに問題があれば別の処置が行われます。航空状態全般に精通していないと、判断や処置が難しいものもあるため、インプラント治療を受ける際はインプラント治療の実績だけではなく、他の診療内容でも実績があるかどうかを確認しておきましょう。

インプラント最大のメリットは、自分の歯と同じように物を噛んだり、話をしたりできることです。そのメリットを存分に感じるためには、虫歯や歯周病はもちろん噛み合わせに関してもしっかりとメンテナンスを行う必要があるでしょう。

4-2.レントゲン診察

インプラントは顎の骨にインプラント体と呼ばれるチタン製の土台を埋め込んでいます。その際に異常がないかを確認するのは、目視では不可能です。レントゲンを使って、骨との接合部分に異常がないか、インプラントの土台部分に変化はないかを追いかけていく必要があります。

基本的にインプラントは、土台が顎の骨と結合してから上部構造を取り付ける順番で行われます。しかし、治療後に強い力をかけたり、外からの衝撃が加わったりすると接合部分から外れてしまっていることもあるのです。そのような異常がないかどうかを確認するため、メンテナンスでは必ずレントゲンを使っての撮影が行われます。もちろん異常が見られれば、それに対して適切な対処が取られるでしょう。

4-3.ブラッシング指導とクリーニング

インプラント治療後のブラッシングの方法は、一般的に行われる方法とやや異なるため定期メンテナンスの際に、ブラッシング指導が行われる場合もあります。例えばインプラントの周りの状態が良くなかったり、ブラッシング方法が間違っていたり、歯科医師がそのように判断した場合も正しい方法を出して指導を受けることがあるでしょう。普段使っている歯ブラシの使い方から見直せるいいタイミングなので、ぜひ活用しましょう。

また、ブラッシングだけでは取りきれない汚れを取るためのクリーニングも行います。どれだけ頑張っても、セルフクリーニングだけでは十分きれいな状態にしておくことは難しいです。口腔状態を清潔に保つため、クリーニングもしっかりしてもらいましょう。

5.All-on-4・All-on-6でも必要

All-on-4、All-on-6と言った全てインプラントになっている患者さまも、メンテナンスは必要です。一見すると上部構造がインプラントの上に固定されているわけではないので、メンテナンスが不必要にも見えます。しかし、これらのインプラントも歯周病にならないわけではありません。顎の骨にはインプラント体が埋まっており、何かの拍子に脱落する可能性も否めません。全て人工歯なので虫歯にこそなりませんが、歯周病のリスクにだけは注意をしておく必要があるでしょう。

メンテナンスの流れや方法は、通常のインプラントと大差ありません。若干使用感が違う可能性がありますので、気になる場合はアフターケアを行っている歯科医院に問い合わせてみてください。当院でも、All-on-4、All-on-6のメンテナンスは行なっています。お気軽にご相談下さい。

6.インプラント治療後のメンテナンスは必須

インプラント治療後は、必ずメンテナンスを受けましょう。異常がないかを定期的に確認してもらうことはもちろんのこと、メンテナンスを受けておくことで万が一のことがあってもすぐに対処してもらえる体制が整います。時間も費用もかかりますが、歯は一生付き合っていくもの。代替物であったとしても、インプラントも同じ役割を果たしているので、長く付き合えるようにきっちりと見てもらうようにしてください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2021年10月28日